本記事は米国株の中でもモンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)に関する記事となっています。(https://www.mondelezinternational.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- モンデリーズ・インターナショナルとはどのような企業か?
- モンデリーズ・インターナショナルの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や配当金は?
- モンデリーズ・インターナショナルの財務状況は?
モンデリーズ・インターナショナルとは?
モンデリーズ・インターナショナルは、スナック菓子などの食料品や飲料ブランドを150カ国以上で展開している企業です。
主力となっているのは菓子類でクッキーやビスケット、クラッカー、チョコレートや飴、ガム類となっています。
また、主なブランドとしては、オレオクッキーで有名なOREOやクラッカーのRITZ、三角形状のチョコレートで有名なトブラローネ、同じくチョコレートブランドのキャドバリー。
ガムブランドのトライデント、キャンディーブランドのホールズ、チーズブランドのベルビータなどがあります。
出典:Mondelez 2021Annual Report
ちなみに上記は2021年の食品分野ごとの売上を示したもので、食品分野で1番売上が大きいのは41%でビスケット類、また2番目はチョコレートで32%となっています。
地域別では2021年時点で75%以上が米国以外での売上で、ヨーロッパ地域が一番売上高の大きい地域となっています。
一方で、2022年の1月にはギリシャに本社を置き、チョコレートやビスケットなどの菓子類や食品類を扱っているChipitaを買収しています。
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競合企業
モンデリーズ・インターナショナルの競合企業としては、チョコレート菓子で有名なハーシーやシリアルやグラノーラバーなどを展開し、ビスケットなどの菓子類も展開しているゼネラルミルズが挙げられます。
また、インスタントコーヒーやキットカットなどのチョコレート菓子などを扱うネスレやシリアルの他にポテトチップスのプリングルスやクラッカーのオースティンなども展開するケロッグ。
チョコレート菓子のM&M’Sやスニッカーズなどがありチューイングガムなども扱うマースや缶詰のスープ製品が特徴的でクッキーなど菓子類も展開するキャンベル、飲料の他に菓子類でも大きい市場を持つペプシコなどが挙げられます。
- ハーシー
- ゼネラルミルズ
- ネスレ
- ケロッグ
- マース
- キャンベル
- ペプシコ
モンデリーズ・インターナショナルの将来性
モンデリーズ・インターナショナルの売上はクッキーやチョコレートでほとんどを占め、かつ米国以外の市場が中心となっています。
モンデリーズ・インターナショナルは無論米国の企業ですが、米国での売上は2021年時点で3割未満とそこまで大きいわけではありません。
一方で、近年特に米国では健康志向の高まりなどから砂糖などが使用されているお菓子類を避ける傾向なども出てきています。
ただ、そもそも米国市場はそこまで大きい市場でもないですし、健康志向ブーム自体一過性で終わる可能性も高いため、そこまで気にする部分でもないかと思われます。
一方で、今後売上規模の拡大の牽引を左右するのは新興国市場であり、成長性の高い新興国市場での売上に左右されるでしょう。
ただ、モンデリーズ・インターナショナルにはオレオやキャドバリーといった世界的に一定のブランド価値を持つものも多いのは優位な点です。
そして、新興国市場の中でも今後特に成長性の高いされるインド市場ではオレオなどが一定の人気を得ている分、モンデリーズ・インターナショナルは将来性はある企業と言えるのではないでしょうか。
財務状況
以下はモンデリーズ・インターナイショナルの財務状況などを示したものとなっています。
営業利益
上記はモンデリーズ・インターナショナルの営業利益の推移を示したものとなっています。
営業利益はおおよそ企業が本業でどれくらい利益を得たのかを示すものです。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、徐々に増加していることが見て取れ、評価できる推移だと思われます。
EPS
上記はモンデリーズ・インターナショナルのEPSを示したものです。
EPSは一般的に右肩上がりとなっているかが主な指標となります。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、順調な右肩上がりの推移であり、評価できる推移と言えそうです。
営業利益率
上記はモンデリーズ・インターナショナルの営業利益率を示したものとなっています。
営業利益率は一般的に10%〜15%以上が一般的に優良な水準とされています。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、全体を通して10%は超えており、増加もしているため優良な水準だと言えそうです。
自己資本比率
上記はモンデリーズ・インターナショナルの自己資本比率を示したものとなっています。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので、30%以上がおおよそ目安とされています。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、全体として40%を推移しており、比較的安定した水準といえます。
営業活動によるCF
上記はモンデリーズ・インターナショナルの営業活動によるCFを示したものとなっています。
営業活動によるCFは一般的に企業の手元現金の推移を示すものです。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、おおよそ横ばいの状態が続いています。
配当性向
上記はモンデリーズ・インターナショナルの配当性向を示したものです。
モンデリーズ・インターナショナルの場合、増加傾向にありますがこれ以上増加を続けるとやや配当性向が高く、配当の負担が大きくなってくることが懸念されます。
事業別収益
収益(百万$) | 2021 | 2020 | 2019 |
ラテンアメリカ | 2797 | 2477 | 3018 |
アジア、中東、アフリカ | 6465 | 5740 | 5770 |
ヨーロッパ | 11156 | 10207 | 9972 |
北アメリカ | 8302 | 8157 | 7108 |
合計 | 28720 | 26581 | 25868 |
上記はモンデリーズ・インターナショナルの事業地域別の収益を示したものとなっています。
全体としては増加傾向にありますが、ラテンアメリカ地域ではやや低迷、またヨーロッパ地域での収益が一番高いことが見て取れます。
配当金推移
以下はモンデリーズ・インターナショナルの直近10年の年間配当金の推移を示したものです。
西暦 | 配当金 |
2021 | 1.33$ |
2020 | 1.2$ |
2019 | 1.09$ |
2018 | 0.96$ |
2017 | 0.82$ |
2016 | 0.72$ |
2015 | 0.64$ |
2014 | 0.58$ |
2013 | 0.54$ |
2012 | 1$ |
コメント・考察
モンデリーズ・インターナショナルは、営業利益やEPSなどはある種、理想的な右肩あがりの伸びをしており、自己資本比率も比較的安定的で健全な財務状況と言えそうです。
売上の中心がビスケットやチョコレートといった菓子類で景気の影響に左右されずらい食品分野であることが一つの要因と言えるでしょう。
一方で配当も一つの魅力と言えそうですが、配当性向が徐々に高まってきているため、このまま増加していけば、財務への圧迫は避けられないでしょうし、増配が止まる可能性や減配を行う可能性も念頭には置いておいた方がよさそうです。
また、今後のモンデリーズ・インターナショナルの成長は、事業拡大を図っている新興国市場での成長にかかっていると思われます。
そのため、新興国市場でのモンデリーズ・インターナショナルがどう立ち回っていくのか、またそれらの市場でモンデリーズの製品がブランドとしての地位を根付かせられるか、今後の新興国市場での動向には注視する必要があるでしょう。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でモンデリーズ・インターナショナルの取り扱いの有無を示したものです。
証券会社 | 楽天 | sbi | マネックス | DMM | PayPay | 松井 | 野村 | 大和 |
取り扱い有無 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
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