今回は米国株の中でもブラックスカイテクノロジー(BKSY)に関する内容となっています。(https://www.blacksky.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- ブラックスカイテクノロジーとはどのような企業か?
- ブラックスカイテクノロジーの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- ブラックスカイテクノロジーの配当金は?
ブラックスカイテクノロジーとは?
ブラックスカイテクノロジーは、リアルタイム地理空間インテリジェンスを展開している企業です。
14機の地球低軌道小型衛星を運営しており、1日あたり平均再訪問率は8回から10回ほどで数千件の画像データを収集することが可能です。
また、今後初期に打ち上げられた2機をGen-2とGen3に取り替える予定です。
一方で主なソフトウェアプラットフォームとしてはSpectraAIソフトウェアプラットフォームを展開しています。
SpectraAIソフトウェアプラットフォームは、ブラックスカイテクノロジーの衛星から収集されたデータやそのほかサードパーティデータを処理して、分析や洞察を提供することができます。
主なサービスとしては、SpectraAIソフトウェアプラットフォームを通じて直接ブラックスカイテクノロジーズの衛星群に特定の場所や地域の画像を収集して配信する画像サービスを提供しています。
また、オブジェクト変更、異常検出など特定の場所の生活パターンの変化を検出できる高度な分析を提供しています。
加えて顧客への打ち上げロケットや衛星、ペイロードシステムを開発、運営、提供する専門およびエンジニアリングサービスを提供しています。
主な顧客は米国連邦政府及び政府機関で2022年の収益の82%、その他同盟国の政府など向けに17%、商業顧客は1%にとどまります。
ほとんどの契約はサブスクベースで構成され、優先度の高いものは割り増し料金などで優先度を上げたり、逆に経済的に利用するために特定の情報を優先度を低くするなど柔軟な価格帯も提供しています。
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競合企業
ブラックスカイテクノロジーの競合企業としては、衛星画像なども提供しているエアバスや100機以上の衛星を展開し、地球全体の画像を毎日提供しているプラネット・ラボが挙げられます。
また、地球観測衛星を運用し、地理空間情報サービスなどを展開するデジタルグローブや地球観測衛星や通信衛星などを展開しているマクサー・テクノロジーズなどがあります。
- エアバス
- プラネット・ラボ
- デジタルグローブ
- マクサー・テクノロジーズ
ブラックスカイテクノロジーの将来性
ブラックスカイテクノロジーの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては衛星画像における市場の変化が挙げられます。
現在、衛星画像や地理空間ソリューション市場は静的な低周波の衛星画像から動的で高周波なリアルタイムのより高度な分析を提供する衛星画像が求められるようになってきています。
その中でブラックスカイテクノロジーは、衛星群の高い再頻度と機械学習やAIを活用したソフトウェアプラットフォーム、SpectraAIソフトウェアプラットフォームを活用することでより高度で動的な高周波画像情報や処理を提供しています。
そのため、従来型の静的な低周波画像を提供している競合と比べ優位性があると言えるのではないでしょうか。
もう一つの理由としては、地理空間分析市場の拡大が挙げられます。
地理空間分析市場は地震などの災害や気候変動対策、スマートシティなどの都市計画、防衛分野などの需要増加から市場が拡大しています。
また、今後も独立系業界調査会社のMarketsandMarketsによると世界の地理空間分析市場は2022年の約670億ドルから2027年までに約1200億ドルにまで拡大することが予測されています。
この地理空間分析市場の拡大は、高度な衛星画像や分析ソリューションを展開するブラックスカイテクノロジーにとってもプラスの流れだと言えるのではないでしょうか。
これらの点を鑑みるとブラックスカイテクノロジーの将来性としては期待できる部分はあるかと思われます。
ブラックスカイテクノロジーの今後に対する期待度
以下はブラックスカイテクノロジーの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うブラックスカイテクノロジーの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はブラックスカイテクノロジーの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はブラックスカイテクノロジーの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
ブラックスカイテクノロジーの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS

上記はブラックスカイテクノロジーのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
ブラックスカイテクノロジーの場合、全体としてマイナスの値で推移していることが見て取れます。
営業利益率
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上記はブラックスカイテクノロジーの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
ブラックスカイテクノロジーの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はブラックスカイテクノロジーの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされています。
ブラックスカイテクノロジーの場合、2021年以降は大きく30%を上回っていることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はブラックスカイテクノロジーの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
ブラックスカイテクノロジーの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はブラックスカイテクノロジーの事業別収益を示したものです。
収益(千$) | 2022 | 2021 |
画像及びソフトウェア分析 | 47415 | 15365 |
プロフェッショナル及びエンジニアリング | 17935 | 18720 |
合計 | 65350 | 34085 |
配当金
現時点でブラックスカイテクノロジーは配当金を出していません。
ブラックテクノロジーが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
ブラックスカイテクノロジーは、2022年の収益の82%が米国政府機関で占められています。
そのため、基本的に収益は米国政府機関がどれくらい宇宙、防衛分野に予算を割くかにかかってくることになります。
直近に関しては2022年末に米国宇宙軍と宇宙開発庁は、2023年会計年度の予算を263億ドルに増加させており、2022年度と比較して34%増加とさせており、米国政府機関からの収益が大きいブラックスカイテクノロジーにとってはプラスの流れだと言えるでしょう。
ただ、今後も予算増額の流れが続くかどうかは分かりませんし、米国が宇宙、防衛関連の予算を削減させた場合、収益的には大きな影響を受ける可能性は高いかと思われます。
そのため、今後は政府機関などにも使用されているという信頼性を活かしつつ、現状1%ほどの商業顧客向けの収益を増加させ、収益源の分散化を図れるかが注目部分だと言えるのではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でブラックスカイテクノロジーの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 無 |
PayPay | 無 |
野村 | 無 |
大和 | 有 |
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