今回は米国株の中でもペロトン・インタラクティブ(PTON)に関するものとなっています。(https://www.onepeloton.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- ペロトン・インタラクティブとはどのような企業か?
- ペロトン・インタラクティブの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- ペロトン・インタラクティブの配当金は?
ペロトン・インタラクティブ(PTON)とは?
ペロトン・インタラクティブ(PTON)は主に自宅用のフィットネス製品やサービスを提供している企業です。
主に米国や英国、カナダ、ドイツ、オーストラリアで事業を展開しています。
主な製品はモニター付きで専用デバイスからオンデマンドやオンラインクラスに参加できる高品質な固定式エクササイズバイクのペロトンバイクやタッチスクリーン、自動的な調整機能などの付いたペロトンバイク+、専用のランニングマシンのペロトントレッド。
最新モデルのランニングマシンのペロトンTread+やテレビに接続でき、カメラとリモコンからなるシステムで音声制御や動きの追跡などを行い、筋力トレーニングサービスに参加できるペロトンガイド、ローングマシンのペロトンRowを提供しています。
これらの自宅用のフィットネス製品は分割払いでも購入することが可能。
また、専用機器でオンライントレーニングコンテンツにアクセスできるペロトンフィットネスサブスクリプションや専用機器がなくてもアクセスできるペロトンappサブスクリプション、フィットネス製品販売が主な収益となっています。
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競合企業
ペロトン・インタラクティブの競合企業としてはエクササイズバイクなどを展開しているエシュロンやフィットネス機器などを展開しているノルディックトラックが挙げられます。
また、アップルフィットネス+を提供し、多様なフィットネスコンテンツを提供しているアップルや同じくフィットネスコンテンツを展開しているイクイノックスなどが挙げられます。
- エシュロン
- ノルディックトラック
- アップル
- イクイノックス
ペロトン・インタラクティブの将来性
ペロトン・インタラクティブの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。
まず、一つ目の理由としては競争の激化が挙げられます。
近年ではエシュロンやノルディックトラックといったフィットネス機器メーカーだけでなく、アップルやナイキといったような大手のテクノロジー企業やスポーツブランド企業もオンラインのフィットネス市場に参入してきているという現状があります。
一方でペロトン・インタラクティブの強みは自社のフィットネス製品とオンラインのフィットネスコンテンツの組み合わせによるもので自宅外のフィットネスが多い中、オンラインを中心としている点で目新しさがあり、競合との差別化がされていた部分があります。
しかし、大手テクノロジー企業や大手スポーツブランドがオンラインフィットネスにおけるコンテンツを提供することで利用者にとっては選択肢が広がり、わざわざペロトンの製品を使う必要性が下がる可能性が高くなります。
よって現状大手テクノロジー企業やスポーツブランド企業などの参入による競争の激化は競合との差別化がしにくくなり、懸念点だと言えるでしょう。
もう一つの理由としては在宅におけるフィットネス需要の減少が挙げられます。
在宅においてフィットネスを行える製品を提供するペロトン・インタラクティブにとって外出規制下はジムなどに行くことが制限されたため、追い風となりましたが現在はジムなどの人が戻りつつあります。
そのため、反動で在宅フィットネスへの需要が減りつつあり、実際にペロトン・インタラクティブが展開する在宅用のコネクテッドフィットネス製品の収益は減少傾向にあり、全体の収益も減少傾向にあります。
実際にペロトン・インタラクティブのコネクテッドフィットネス製品の収益は2021年の約31億ドルから2023年には約11億ドルまで減少、全体の収益も約40億ドルから約28億ドルにまで減少しています。
この点で在宅フィットネス需要の後退は収益性の悪化を拡大させる懸念点だと言えるでしょう。
これらの点を鑑みるとペロトン・インタラクティブの将来性としては不透明な部分があるかと思われます。
ペロトン・インタラクティブの今後に対する期待度
以下はペロトン・インタラクティブの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うペロトン・インタラクティブの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はペロトン・インタラクティブの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はペロトン・インタラクティブの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
ペロトン・インタラクティブの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS

上記はペロトン・インタラクティブのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
ペロトン・インタラクティブの場合、右肩下がりとなっていることが見て取れます。
営業利益率
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上記はペロトン・インタラクティブの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。
ペロトン・インタラクティブの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はペロトン・インタラクティブの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
ペロトン・インタラクティブの場合、悪化傾向にあることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はペロトン・インタラクティブの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
ペロトン・インタラクティブの場合、2021年以降マイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はペロトン・インタラクティブの事業別収益を示したものです。
収益(百万$) | 2023 | 2020 | 2021 |
コネクテッド フィットネス製品 | 1130.2 | 2187.5 | 3149.6 |
サブスク | 1670.1 | 1394.7 | 872.2 |
合計 | 2800.2 | 3582.1 | 4021.8 |
配当金
現時点でペロトン・インタラクティブは配当金を出していません。
現状、ペロトン・インタラクティブが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
ペロトン・インタラクティブは外出規制下では自宅内でできる独自のフィットネス製品とオンラインコンテンツの組み合わせ、話題になった部分があります。
実際にこういったところからジムや野外などの運動に通えなくなった人たちをうまく取り込んで拡大させていきました。
しかし、外出規制が緩和されることで今までジムなどに通っていた人たちが再び、通常通りにジムなどに通い始めることでオンラインフィットネスにはやや陰りが見えてきたような感じとなっています。
とはいえ、この陰りに関してはどちらかというとオンラインフィットネス市場が完全に下り坂というよりは外出規制下で膨れ上がった人気が徐々に沈静化され、通常通りになってきているだけのような部分は強いかと思われます。
ただし、人気が白熱した市場から通常化された市場に戻るにつれて今度は市場がただ戻るだけでなく、Appleやナイキなどの大企業の競合も参入した形で通常化されるため、より市場での競争は厳しくなる可能性が高いと言えるでしょう。
ペロトン・インタラクティブはどこで買える?
以下は米国株を取り扱っている日本の証券会社の中でペロトン・インタラクティブの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 有 |
野村 | 有 |
大和 | 有 |
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