本記事は米国株の中でもデュオス・テクノロジーズ・グループ(DUOT)に関するものとなっています。(https://www.duostechnologies.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- デュオス・テクノロジーズ・グループとは?
- デュオス・テクノロジーズ・グループの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- デュオス・テクノロジーズ・グループの配当金は?
デュオス・テクノロジーズ・グループとは?
デュオス・テクノロジーズ・グループは、鉄道やトラック、航空、その他車両のプロセスに関して検査や自動化ソリューションを提供している企業です。
主なソリューションとしては、鉄道車両検査ポータルのripと自動物流情報システムのalisがあります。
まず、鉄道車両ポータルのripは完全に自動化されており、移動している列車の車両検査機能を提供しています。
ripは、さまざまな高度な光学センサーやレーザーセンサー、速度センサーを利用して通過する車両をスキャン、上面や側面、車両下部の高解像度の画像を作成。
これらの画像をAIアルゴリズムを活用してエッジデータセンターで処理、各車両の安全性やセキュリティ上の欠陥を特定できます。
下記は自動検出のサンプルを示したものです。
出典:Duos Technologies Group,Inc Annual Report
ripは、米国やカナダ、メキシコで展開しており、鉄道業界や政府機関向けに提供しています。
一方で自動物流システムのalisは、輸送トラックが大規模な物流およびインターモーダル施設に出入りするゲートハウス操作を自動化しています。
センサーやデータ処理、人工知能が組み込まれており、顧客の物流取引と追跡の合理化、セキュリティと安全性の検査の自動化も行えます。
下記はalisの使用例を示したものです。
出典:Duos Technologies Group,Inc Annual Report
alisは現状1つの北米の大手小売業者に導入されています。
また、AIや機械学習、高度な多層アルゴリズムの分野に焦点を当て、デュオス・テクノロジーズ・グループのソリューションをサポートする独自のAIプラットフォームであるTruevue360を開発しています。
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競合企業
デュオス・テクノロジーズ・グループの競合企業としては、センサーなどを駆使して鉄道の管理ソリューションなどを展開しているTrimbleRailSolutionsやKLDLabsが挙げられます。
また、港や配送センターなどに焦点を当てて、自動ゲートソリューションなどを展開しているNascentTechnologyなどがあります。
- TrimbleRailSolutions
- KLDLabs
- NascentTechnology
デュオス・テクノロジーズ・グループの将来性
デュオス・テクノロジーズ・グループの将来性としては期待の持てる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては輸送業界での人手不足の解消に繋がる点が挙げられます。
特に米国などの鉄道業界での人手不足は深刻でストライキ懸念の一つの要因とされています。
実際にこのような原因によりストライキが起きれば、鉄道会社は大きな損失を被る可能性は高いと思われます。
そんな中でデュオス・テクノロジーズ・グループが展開しているripを導入することで従来人の手で何時間もかけていた検査を列車を走らせながら数分にまで短縮することができます。
これによりストライキの一つの要因である人手不足の対処も可能ですし、列車の滞留時間の削減で効率化、何時間もかけて煩雑になりがちな人の手で行うよりもむしろ安全性が向上する点で導入の利点は大きいです。
実際に複数の最も規模の大きい一級鉄道にはすでにripは導入されており、これらの利点から他の鉄道会社などでも導入が進んでいく可能性は高いと言えるでしょう。
もう一つの理由としては、デュオス・テクノロジーズ・グループが展開するripの検査範囲が広い点です。
同じく鉄道の検査ソリューションを展開している企業はありますが、車輪やブレーキなど一部の検査に焦点を当てている場合がほとんどです。
対してripは360°、全方位の車両の検査が可能で直接競合する企業の数は少なく、現状デュオステクノロジーズ・グループのripがアドバンテージを取れる可能性は高いと思われます。
これらの点を鑑みるとデュオス・テクノロジーズ・グループの今後期待できる部分はあると言えるでしょう。
財務状況
以下はデュオス・テクノロジーズ・グループの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はデュオス・テクノロジーズ・グループの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
デュオス・テクノロジーズの場合、マイナスが拡大傾向にあることが見て取れます。
EPS
上記はデュオス・テクノロジーズ・グループのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標となるものです。
デュオス・テクノロジーズ・グループの場合、全体的にマイナスで推移していることが見て取れます。
営業利益率
上記はデュオス・テクノロジーズ・グループの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上がおおよそ優良な企業の水準とされています。
デュオス・テクノロジーズ・グループの場合、マイナスの値が拡大傾向にあることが見て取れます。
自己資本比率
上記はデュオス・テクノロジーズ・グループの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
デュオス・テクノロジーズ・グループの場合、2020年にプラスには転換しましたが、2021年には一桁台にまで減少しています。
営業活動によるCF
上記はデュオス・テクノロジーズ・グループの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
デュオス・テクノロジーズ・グループの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はデュオス・テクノロジーズ・グループの事業別収益を示したものです。
収益($) | 2021 | 2020 |
テクノロジーシステム | 5871666 | 5964801 |
サービスとコンサルティング | 2388251 | 2074647 |
合計 | 8259917 | 8039448 |
配当金
現在デュオス・テクノロジーズ・グループは配当金を出していません。
現状、デュオス・テクノロジーズ・グループが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
現状デュオス・テクノロジーズ・グループの営業利益はマイナスですが、鉄道を走らせながら数分間で車両の検査をできるripは効率面や人員不足に対処するために需要は今後も高まっていくのではないかと思います。
特に現状は大規模な鉄道会社のいくつかでの導入ですが、ripを導入した鉄道会社と慣行通り人で検査を行なっている会社とでは効率面で大きな差が出てきて、いずれにしても導入していない会社も今後導入を迫られる面が出てくるでしょう。
また、ripを北アメリカ地域だけでなくヨーロッパやオーストラリアなどでも展開する計画を示しており、収益地域の増加やripのサブスクリプションベースの展開をも発表しています。
その点で現状はまだ営業利益のマイナスは大きいですが、展開地域の拡大やサブスクリプションベースの製品の導入によって今後収益の増加、収益の安定化の期待は持てるのではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でデュオス・テクノロジーズ・グループの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 楽天 | sbi | マネックス | DMM | PayPay | 松井 | 大和 | 野村 |
取扱有無 | 有 | 有 | 有 | 無 | 無 | 無 | 有 | 無 |
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