本記事は米国株のなかでもピンタレスト(PINS)に関する記事となっています。(https://www.pinterest.jp)
本記事はこのような疑問に答えます
- ピンタレストとはどのような企業か
- ピンタレストの財務状況や配当は?
- 取り扱っている証券会社は?
- ピンタレストの将来性は?
ピンタレスト(PINS)とは
ピンタレストは、ウェブコンテンツなどを保存、共有できるプラットフォームを提供している企業です。
ピンタレストのプラットフォームにはアプリやピンタレストのホームページからアクセスが可能で、写真の投稿や外部の気になったウェブサイトの画像や動画を保存、共有ができます。
主にファッションやDIY、ガーデニング、料理などが中心として保存、共有されています。
特徴的な部分は外部のウェブサイトの画像や動画をピンどめ、保存することができる部分で今後自分がしたいことや気になることなど未来志向的な部分が特徴的なサービスとなっています。
ピンタレストの月間アクティブユーザー数は4億人以上存在し、主なピンタレストの収益はプラットフォーム上に配信される広告となっています。
直近では、ピンタレストTVを展開しており、企業やクリエイターが視聴者と直接コミュニケーションを取りながら販売ができるライブコマースを展開しています。
a
競合企業
ピンタレストの競合としては、FacebookやInstagramといった写真や動画などをシェアできるSNSを展開するメタ。
様々なカメラのフィルター機能、一定時間経つと消えるという特徴から人気があるSnapchatを展開するスナップや短い動画で人気があり、ライブコマースなども展開しているTikTokなどを展開するByteDanceなどが挙げられます。
その他には料理を中心としたソーシャルメディアサービスを展開するAllrecipesや月3億人以上の視聴者が存在し、料理や旅行などを中心に動画やライブ配信のプラットフォームを展開するテイストメイドがあります。
また、家の内装やインテリアを中心としたウェブサイトやショップなどを展開するhouzzなどが挙げられます。
- メタ
- スナップ
- ByteDance
- Allrecipes
- テイストメイド
- houzz
ピンタレストの将来性
ピンタレストの将来性としては期待できる部分もありますが懸念要素もあるといったところでしょう。
まず、期待できる部分としてはSNSの批判される要素を取り除こうとしている部分が挙げられます。
確かにSNSのユーザー数では他のSNSには見劣りする部分はあります。
実際に下記は世界における主要SNSの月間アクティブユーザー数を示したものとなっています。
ちなみにピンタレストは下から4番目となっています。
出典:国内外におけるサービス・アプリケーションの動向 (総務省)を大きさのみ加工
上記からも分かるようにやはり強力な競合となるFacebookやinstagram、TikTokなどには大きくユーザー数を突き離される展開となっています。
しかしながら、FacebookやInstagramなどを率いるメタはアルゴリズムの問題で批判を抱えていたり、TikTokは度々安全保障などの問題で批判の的として取り上げられることが多々あります。
そんな中でピンタレストは米国を中心にメタが批判を浴びているような健康や政治に関する広告を廃止し、独自色を強めていてメタのSNSへの批判を強る人たちの受け皿としての立ち位置でシェアを拡大させることはあり得るかと思います。
また、TikTokなどと比べて、安全保障などの問題で批判にあいにくい点も今後シェアを拡大させる上ではメリットかと思われます。
一方で懸念要素としては他のSNSよりも検索エンジンからのアクセスが多い点が挙げられます。
ピンタレスの画像などのトラフィックは他のSNSに比べてGoogleやBingなどの検索エンジンからもたらされていますが、仮にチャットGPTの使用の増加やBingのAIチャット、GoogleのBirdなど単一の文章が生成され始めると検索総数が減少する可能性があります。
そうなると他のSNSよりも一般的に検索エンジンからの流入の多いピンタレストへのトラフィックが減少する可能性は高く、収益源である広告収益に影響を与える可能性は高いと言えるでしょう。
よってピンタレストの将来性としては他のSNSとの差別化による独自色という期待できる部分はあるものの、検索総数の減少など懸念要素もあるといったところでしょう。
ピンタレストの今後に対する期待度
以下はピンタレストの今後に対する期待度を示したものです。
期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うピンタレストの今後に対する期待度に対してぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はピンタレストの財務状況などを示したものとなっています。
営業利益
上記はピンタレストの営業利益を示したものとなっています。
営業利益は主に企業が本業でどれくらいの利益を得たのかを示すものです。
ピンタレストの場合、2021年を除き全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS
上記はピンタレストのEPSを示したものとなっています。
EPSは主に右肩上がりとなっているかが主な指標となるものです。
ピンタレストの場合、2022年はやや減少しましたが全体としては右肩上がりとなっていることが見て取れます。
営業利益率
上記はピンタレストの営業利益率を示したものとなっています。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良とされる水準と言われています。
ピンタレストの場合、2021年に一時的に10%を超えた以外は全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
上記はピンタレストの自己資本比率を示したものとなっています。
自己資本比率は主に企業の安定性の指標とされ、基本的に30%以上が目安とされています。
ピンタレストの場合、全体として30%以上を大きく上回っており、安定性としては問題の無い水準かと思われます。
営業活動によるCF
上記はピンタレストの営業活動によるCFを示したものとなっています。
営業活動によるCFは主に企業の手元現金の推移を示したものです。
ピンタレストの場合、2022年は現状しましたが、全体としては大きく増加していることが見て取れます。
配当金
現時点ではピンタレストは配当金は出していません。
直近は資金を配当で還元というよりは、事業の拡大などへと資金を回していくのではないかと思われます。
コメント・考察
ピンタレストに関して財務の方は2021年には営業利益が一時的にでもプラスに転換するなど直近では評価できる傾向にあるのではないでしょうか。
しかしながら、依然として収益地域がほとんどアメリカで、InstagramやFacebook、TikTokなどのように世界で幅広く利用されているとは言い難い状況です。
ちなみに日本のアクティブユーザー数は870万人と人口の1割にも届いていません。
プラスとして捉えればアメリカ以外の国の影響を受けにくいとも取れますが、どちらにせよ利用者や収益を増加させるにはアメリカ以外のユーザーも増やすのは必須かと思われます。
また、現時点の収益は広告収益がほとんどでサブスク型のサービスなどと比べると景気に左右されやすく、不安定な点が気になります。
今後市場が拡大していくと予測されているライブコマースの需要を新しく展開しているピンタレストTVなどでどれくらい取り込めるか、いかに新たにサブスクサービスなどに持って行けるかが収益の多角化に繋がるのではないかと思われます。
取り扱っている証券会社
下記は米国株を取り扱っている主な日本の証券の中でピンタレストの取り扱いの有無を示したものとなっています。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
PayPay | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
野村 | 有 |
大和 | 有 |
---
コメント