本記事は米国株のなかでもユニティ・ソフトウェア(U)に関する記事となっています。(https://unity.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- ユニティ・ソフトウェアとは?
- ユニティ・ソフトウェアの将来性は?
- 財務状況や配当金は?
- ユニティ・ソフトウェアを取り扱っている証券会社は?
ユニティ・ソフトウェア(U)とは
ユニティ・ソフトウェアとは、主にゲーム開発者や2D、3Dクリエイターなど向けに開発ツールやソフトウェアプラットフォームを提供している企業です。
主なプラットフォームとしてはコンテンツの作成や運用に使用されるUnityがあり、Unityで作られたコンテンツとしてはポケモンGOやAmong us、コールオブデューティモバイルなど数多くの有名ゲームが存在します。
また、Unityは主に2つのCreate SolutionsとOperate Solutionsとで構成されています。
Create Solutionsでは、アニメーションやグラフィックなどの高解像度の2Dや3Dコンテンツを作成でき、WindowsやMac、iOS、Androidのみならず、Nintendo Switchやxbox、Play stationなどにまで展開ができます。
Operate Solutionsはコンテンツの収益化、コンテンツ内での広告やコンテンツ内のデジタルのグッズなどのコンテンツの製作者が収益化し、運営できるようなツールとなっています。
また、ユニティ・ソフトウエアのプラットフォーム上で運営されたゲームなどのコンテンツでは2021年の第4半期には月間約39億人にものぼるアクティブユーザーが存在します。
加えて、Unityのプラットフォームは資金調達や売上金に応じてサブスク料金が決まっていて、ユニティ・ソフトウェアのサブスク収益となる顧客は基本的に10万ドル以上の顧客でUnity Plus以上となる顧客。
2021年の月間のアクティブなクリエイター数は160万、2021年時点で企業などを含めて10万ドルを超える顧客は1052人となっています。
また、直近ではストリーミングに関連するParsecやARやVRなど3D技術に関わるfinger food studiosなどを買収しています。
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競合企業
ユニティ・ソフトウェアの競合企業としては、同じくゲームなどのコンテンツを開発するツールであるUnrealや独自にもUnrealを使い大きなユーザー数を持つフォートナイトなどを提供するエピック・ゲームズが挙げられます。
また、Unrealに関しては、仮想空間の作成などにも利用されていて、その点でもユニティ・ソフトウェアと競合すると言えそうです。
その他には、ゲームエンジンの開発などを行っているChukong Technologiesなどが挙げられます。
- エピック・ゲームズ
- Chukong Technologies
ユニティ・ソフトウェアの将来性
ユニティ・ソフトウェアの主力はゲームなどのコンテンツのプラットフォームであるため、基本的にはゲームや映像コンテンツの市場に影響を受けるかと思われます。
下記はデジタルコンテンツの世界の市場推移を示したものとなっています。
出典:「コンテンツの世界市場・日本市場の概観」(経済産業省)大きさのみ加工
特にユニティ・ソフトウェアのプラットフォームとの関連の大きいゲームや映像コンテンツの市場は上昇率が顕著で今後も市場が拡大していくことが見て取れます。
そのため、ゲームや映像コンテンツの市場していくのであれば、そのコンテンツを作成するツールを使う需要は増加する可能性は大きいでしょう。
しかしながら、強力な競合のツールも存在するため、いかに制作ツールとして使いやすく、ツールの充実性を拡充していけるかが今後の利用者の拡大の鍵となってくるのではないかと思われます。
ユニティ・ソフトウェアの今後に対する期待度アンケート
下記はユニティ・ソフトウェアの今後に対する期待度を示したアンケートとなっています。
ちなみに期待度は高い5から低い1までとなっています。
ご自身が思うユニティ・ソフトウェアの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はユニティ・ソフトウェアの財務状況などを示したものとなっています。
営業利益
上記はユニティ・ソフトウェアの営業利益を示したものとなっています。
営業利益は本業でどれくらいの利益を得たかを示しています。
ユニティ・ソフトウェアの場合、マイナスの拡大が続いており、現時点では利益が出ていない状態が続いています。
EPS
上記はユニティ・ソフトウェアのEPSを示したものとなっています。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが指標とされるものです。
ユニティ・ソフトウェアの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
営業利益率
上記はユニティ・ソフトウェアの営業利益率を示したものとなっています。
基本的に営業利益率は10〜15%以上が優良とされる水準です。
一方でユニティ・ソフトウェアの場合、営業利益率はマイナスである上、マイナス幅が拡大しており、不安となる状態が続いています。
自己資本比率
上記はユニティ・ソフトウェアの自己資本比率を示したものとなっています。
自己資本比率はおおよそ企業の安定性の目安となるもので、基本的には30%以上が目安とされています。
ユニティ・ソフトウェアの場合、基本的に30%以上は大幅に超えており、安定した水準を維持していると言えそうです。
営業活動によるCF
上記はユニティ・ソフトウェアの営業活動によるCFを示したものとなっています。
営業活動によるCFは主に企業の手元現金の推移を示しています。
ユニティ・ソフトウェアの場合、2020年には一時的にプラスに転換したものの、再びマイナスに転じています。
事業別収益
収益 (千$) | 2022 | 2021 | 2020 |
Create Solutions | 716078 | 506920 | 372717 |
Operate Solutions | 674946 | 603606 | 399728 |
合計 | 1391024 | 1110526 | 771445 |
上記はユニティ・ソフトウェアの事業別収益を示したものとなっています。
両方の収益とも大きく増加傾向にあることが見て取れます。
配当金推移
2022年時点ではユニティ・ソフトウェアは配当金は出していません。
現時点では配当で還元するよりも今後の事業拡大の方に資金を回していくのではないかと思われます。
コメント・考察
営業利益がマイナス続きであることはやはり気になる部分ではあるが、ユニティ・ソフトウェアが提供するUnity Plusなどのサブスクサービスでは実際に経費を除いても利益を出しています。
ちなみに2021年のUnityのサブスクなどの費用を引いた粗利益は856896千ドルです。
一方でそれに加えて一般管理費やマーケティング費などがかかりますが、一番大きいものとしては粗利益の8割近くにものぼる研究開発費が一番の営業利益がマイナスなっている原因だと考えられます。
確かに現時点の営業利益がマイナス続きは好ましくは無いですが、Unrealを提供するエピック・ゲームズなど強力な競合いる中でいかにゲームなどを開発する顧客を満足させるためには一定の研究開発費は重要だと思われます。
今後はいかに直近の純利益を削ってまで研究開発費に充てたものがどれくらい使用ユーザーの維持、増加に繋がっていくのか、本当にこれだけの膨大な研究開発費が今後の利益にどれくらい繋がるのかが注目すべき点ではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でユニティ・ソフトウェアの取り扱いの有無を示したものとなっています。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 有 |
大和 | 有 |
野村 | 有 |
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