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【米国株情報】小売全体ならAmazonを圧倒!?ウォルマートとは?将来性や財務状況など解説

本記事では米国株の中でもウォルマート(WMT)に関する記事となっています。(https://www.walmart.com

本記事ではこのような疑問に答えます

  • ウォルマートとはどのような企業か?
  • ウォルマートの将来性や財務状況は?
  • 配当金や事業別の収益は?
  • ウォルマートを取り扱っている証券会社は?

ウォルマートとは?

ウォルマートとは、米国を中心に24カ国で小売店舗やEコマース事業を行なっている大手小売企業です。

小売店舗やEコマースで売っている商品は基本的に食料品や電化製品、アパレル、日用雑貨や玩具類などです。

ちなみに玩具類では、玩具メーカーであるハズブロとウォルマート限定製品の販売も行なっています。

店舗数は、おおよそ1万500を超える数が存在し、顧客はEコマースを含めておおよそ2億3000万人規模にまで及んでいます。

ウォルマートの事業は主に3つの事業に分かれており、ウォルマートUSウォルマートインターナショナルサムズクラブ事業に分かれています。

まず、ウォルマートUS事業では米国の50州全てとワシントンDCの特別区、プエルトリコでのEコマースと小売店舗の展開を行なっています。

また、ウォルマートプラスという有料会員サービスも提供していて送料無料や店舗に併設される薬局での割引など様々な有料会員特典も提供していて、推定で1000万人以上の会員数と見込まれています。

2022年度ではウォルマートUS事業は純売上高の69%に及び、3つの事業の中で一番大きな割合を占めています。

下記は、2022年のセグメント別の純売上高の割合を示したものとなっています。

出典:Walmart 2022 Financial Fact Book

次にウォルマートインターナショナル事業では米国以外の23カ国カナダインド中国メキシコその他には中央アメリカアフリカでの展開を行なっています。

日本では西友を傘下に進出していましたが撤退、その他にもイギリスアルゼンチンからは事業を撤退しています。

3つ目のサムズクラブ事業では米国の44州プエルトリコで展開し、会員制の倉庫型の店舗とEコマース事業を行なっています。

サムズクラブでは年会費であるメンバーシップ収益が主な収益源となっています。

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競合企業

ウォルマートの競合企業としては、アメリカの他に日本やカナダ、イギリスなどでも店舗を展開していて会員制の倉庫型の小売店舗が特徴的なコストコが挙げられます。

また、赤い的のロゴが特徴的で米国のほとんどの州で小売店を展開するターゲット・コーポレーション

加えて、食品や生活用品を販売するスーパーマーケットチェーンを展開し、直近では同じく小売業を行うアルバートソンズの買収を発表しているクローガーがあります。

そして、AWSのクラウド事業やアマゾンプライムなどのサブスク事業、Eコマース事業を展開するAmazonなどが挙げられます。

  • コストコ
  • ターゲット・コーポレーション
  • クローガー
  • Amazon

ウォルマートの将来性

最近の小売業はAmazonの台頭でもうダメなのではないかという話も一部ではありますが、確かにEコマース業だけを見ると圧倒的な差をつけられています。

例えば、アメリカのEC市場のシェアはInsider IntelligenceのTop10US Retailers,Ranked by Retail Ecommerce Share,2021によるとAmazonはシェアは1位41.4%となっています。

一方でウォルマートは、シェアで言うと2位ですが割合でいうと7.2%と大きな差をつけられています。

やはりEコマースだけ見ると厳しい状況ですが、実店舗を含めたアメリカの小売市場ではまた話が変わってきます。

例えばNational Retail FederationのTop100Retailers2022Listによるとウォルマートのシェアは1位で売上高は4590億ドルで、2位Amazon2170億ドルと倍以上の差をつけています。

このように今後のウォルマートの一番の競合はAmazonですが、AmazonはEC市場から実店舗の倉庫や配送手段の拡充。

一方でウォルマートは実際の店舗からそれを倉庫のように利用し、EC市場への活用と両者反対側から互いの主要市場への進出とも言えそうです。

確かにAmazonの台頭は脅威には違いありませんがECへの積極的な投資や実店舗でも特典が豊富なウォルマートプラスといったサブスクによる対抗などの店舗とECの掛け合わせを行えれば、まだまだ対抗の余地はあるかと思われます。

財務状況

以下はウォルマートの財務状況などを示したものとなっています。

営業利益

上記はウォルマートの営業利益を示したものとなっています。

営業利益は一般的に企業が本業でどれくらい利益を得たのかを示すものです。

ウォルマートの場合、2020年は一旦下落しましたが、その後は反転し、上昇傾向になっていることが見て取れます。

EPS

上記はウォルマートのEPSを示したものとなっています。

EPSは一般的に右肩上がりとなっているかが主な指標になります。

2014年から2017年にかけては下落が続いていましたが、2017年以降は反転して右肩がりとなっていることがわかります。

営業利益率

上記はウォルマートの営業利益率を示したものとなっています。

営業利益率はおおよそ10%〜15%以上が優良とされている水準です。

ウォルマートの場合、総じて3%〜4%とかなり基準とされる水準よりは低い値となっています。

自己資本比率

上記はウォルマートの自己資本比率を示したものとなっています。

自己資本比率は一般的に企業の安定性の指標とされていておおよそ30%以上が目安と言われています。

ウォルマートの場合は、基本的には目安のラインである30%のラインをキープしていることが見て取れます。

営業活動によるCF]

上記はウォルマートの営業活動によるCFを示したものとなっています。

営業活動によるCFは主に企業の手元現金の推移を表しています。

ウォルマートの場合、徐々に下落基調にありますが、2021年は例外的に大きく増加したことが分かります。

配当性向

上記はウォルマートの配当性向を示したものとなっています。

ウォルマートの場合、2014年から2017年をピークにその後下落基調にあることが分かります。

事業別収益

営業利益(百万$)202220212020
ウォルマートUS215871911617380
インターナショナル375836603370
サムズクラブ225919061642

上記はウォルマートの事業別の営業利益を示したものとなっています。

どの事業も営業利益は、上昇傾向にありますが特にウォルマートUS事業は圧倒的に営業利益が多く、他の事業と比べて桁が違うことが見て取れます。

配当金推移

以下はウォルマートの直近10年の年間配当の推移を示したものです。

西暦配当金
20212.2$
20202.16$
20192.12$
20182.08$
20172.04$
20162$
20151.96$
20141.92$
20131.88$
20121.59$

コメント・考察

小売企業の中ではウォルマートは、イギリスや日本など海外展開では撤退して失敗している面がやや目立つといった印象でしょうか。

対して、競合であるコストコなどは日本でも馴染みがある方も多いように日本やイギリスなどウォルマートが撤退した地域でも比較的うまく行っている形です。

コストコの特徴的な部分は会員制の部分であり、似たような会員制であるサムズクラブの方をウォルマートの方もアメリカ以外では推し進めていった方が勝算は高かったかもしれません。

ただウォルマートは、米国での小売シェアが非常に大きく、海外事業よりも米国での利益の方が圧倒的に大きいため、そもそも海外の進出にこだわる必要もないのかとも思われます。

それよりも、AmazonとのEコマース市場でのシェアの差を縮めることの方が急務だと思われるため、採算の取れない日本やイギリス、アルゼンチンの事業を切ったことは最良な選択だったのではないでしょうか。

一方で財務に関しては、営業利益率が一般的な米国企業と比較するとかなり低い部分が気になりますが、そもそも小売事業は薄利多売で営業利益率が低くなりがちなため仕方ない部分はあるかと思われます。

取り扱っている証券会社

以下は、米国株を取り扱っている主な日本の証券会社のなかでウォルマートの取り扱いの有無を示したものとなっています。

基本的にウォルマートは全ての証券会社で取り扱っていることが分かります。

証券会社楽天sbiマネックスDMMPayPay松井野村大和
取り扱い有無

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