【米国株情報】AIや画像処理に関連するアンバレラ(AMBA)とは?将来性や財務状況など解説

本記事は米国株の中でもアンバレラ(AMBA)に関する内容となっています。(https://www.ambarella.com)

本記事はこのような疑問に答えます

  • アンバレラとはどのような企業か?
  • アンバレラの将来性は?
  • 取り扱っている証券会社や財務状況は?
  • アンバレラの配当金は?

アンバレラとは?

アンバレラ人工知能処理や高度な画像信号処理、高解像度ビデオ圧縮を提供するシステムオンチップ半導体の開発企業です。

主な製品にはCV3セントラルドメインコントローラーCVflowSoCビジョンプロセッサSoC高精密レーダーB6及びB8SerDesがあります。

まず、CV3セントラルドメインコントローラーは、よりレベルの高い自律性に必要なソフトウェアスタックを実行するための増分処理能力を提供できるようにして、AI処理性能を提供しています。

また、CV3は最大16個のArmCPUコアを搭載して高解像度ビジョン、LiDAR、超音波などのマルチセンサー認識や複数のセンサーモダリティ、ディープフュージョンのための集中型シングルチップ処理を可能にし、自動運転車のアプリケーションをサポートします。

次にCVflowSoCは、AIアーキテクチャが組み込まれており、ビデオストリームからデータを抽出して処理、顧客がスマートカメラシステムを構築できるようにしています。

そしてビジョンプロセッサSoCではセキュリティカメラやコネクテッドドローン、スポーツカメラやVRカメラの高性能さを維持しながら、消費電力の削減を提供しています。

加えて、高精密レーダーではレーダー認識を可能にして適応型AIソフトウェアアルゴリズムを提供しています。

最後にB6及びB8SerDesはシーモスイメージセンサから近距離のデータを転送するために使用される混合信号半導体で車載アプリケーションにカメラを追加するためやセキュリティアプリケーションに使用されています。

ちなみに下記は製品ポートフォリオを示したものとなっています。

出典:Ambarella,Inc Annual Report

主な顧客はWintechChiconyがあり、それぞれ2022年度の収益の62%13%を占めていました。

また、2021年には高解像度レーダー技術を開発しているOculiiCorp買収しています。

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競合企業

アンバレラの競合企業としては、高性能マルチメディアシステムオンチップの設計、開発、応用を専門としている半導体企業のアムロジックや中国に拠点を置くインジェニックセミコンダクターがあります。

また、メタバースや人工知能のチップの分野でも注目を浴びるエヌビディアや半導体大手のクアルコムなどが挙げられます。

  • アムロジック
  • インジェニックセミコンダクター
  • エヌビディア
  • クアルコム

アンバレラの将来性

アンバレラの将来性としては期待のできる部分はあると言えるのではないでしょうか。

理由としてはまず一つにアンバレラの半導体がAIと画像の処理を中心に置いている点が挙げられます。

需要の範囲としては自動運転や防犯カメラ、産業用ロボット、ドローンや倉庫用のロボットなど幅広い分野です。

例えば、自動運転には歩行者や障害物、自動車などを正確に識別する必要があり、産業用ロボットでもより高度な品質管理を行わせるためにはAIによる画像認識が必要となります。

アンバレラの半導体はそのようなAIによる画像認識と処理の需要に応えることが可能です。

また、今後も自動化の範囲はますます広がっていくことが考えられますが、それに応じてアンバレラが展開するようなAIや画像処理に関連する半導体の需要はより高まっていくのではないかと思われます。

また、もう一つの理由としてはより末端の個別化した市場に対応している点が挙げられます

出典:Ambarella Annual Report

例えば、上記の図のようにアンバレラはデータセンターなどの市場で使用されるCPUやGPUとは異なるアプローチが必要となるより末端の個別の市場に根ざしています。

その点でより小さく、省電力化などより個別の市場の要求に満たすように最適化されており、データセンター市場などよりは大手半導体企業との直接の競争は逸らしやすい部分はあるのではないかと思われます。

これらの点を鑑みるとアンバレラの今後としては期待の持てる部分はあると言えるのではないでしょうか。

財務状況

以下はアンバレラの財務状況などを示したものとなっています。

営業利益

上記はアンバレラの営業利益を示したものです。

営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示しています。

アンバレラの場合全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。

EPS

上記はアンバレラのEPSを示したものです。

EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。

アンバレラの場合、2015年から2020年にかけては右肩下がりでしたが、2021年には転換して上昇傾向にあることが見て取れます。

営業利益率

上記はアンバレラの営業利益率を示したものです。

営業利益率は基本的に10%〜15%以上がおおよそ優良な企業の水準とされています。

アンバレラの場合、全体としてマイナスの値で推移していることが見て取れます。

自己資本比率

上記はアンバレラの自己資本比率を示したものです。

自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。

アンバレラの場合、全体として80%以上で推移しており、安定した水準かと思われます。

営業活動によるCF

上記はアンバレラの営業活動によるCFを示したものです。

営業活動によるCFはおおよそ企業の手元現金の推移を示しています。

アンバレラの場合、2021年は若干減少しましたが、全体としてはおおよそ同じくらいの推移であることが見て取れます。

配当金

現時点でアンバレラは配当金を出していません。

現状アンバレラが配当金を出すのはまだ先となりそうです。

コメント・考察

アンバレラが展開している半導体自体はAIや画像処理などを中心としており、需要自体は期待でき使用される市場自体も広い点は利点だと言えるでしょう。

しかしながら、2022年度はWintechChiconyだけで収益の75%を占めています。

特にWintechには収益の62%をも占めており、一つの顧客への依存度が高い点は非常に危うい部分があります。

現状では仮にWintechから何らかの形で収益が途絶えれば、大打撃を受けることは避けられないでしょう。

また、エヌビディアやクアルコムなどと言ったような大手の半導体企業とは違いアンバレラは現状営業利益はマイナスであり、規模感的にも大きな差があります。

そのため、いかに大手半導体との差別化を図れるか、市場をずらせるかといったことやWintechなど一つの顧客への依存をどれくらい減らせるかが今後の鍵となってくるのではないでしょうか。

取り扱っている証券会社

以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でアンバレラの取り扱い有無を示したものです。

証券会社取扱有無
楽天
SBI
マネックス
PayPay
DMM
松井
野村
大和

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