今回は米国株の中でもサウンドハウンド・AIに関する内容となっています。(https://www.soundhound.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- サウンドハウンド・AIとはどのような企業か?
- サウンドハウンド・AIの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- サウンドハウンド・AIの配当金は?
サウンドハウンド・AIとは?
サウンドハウンド・AIは音声AIプラットフォームを提供している企業です。
サウンドハウンド・AIが提供している音声AIプラットフォームにはHoundifyと呼ばれるものがあります。
このHoundifyは主に3つの要素、Speech-to-MeaningやDeep-Meaning-Understanding、CollectiveAIによって支えられています。
まず、一つ目の要素であるSpeech-toMeaningは下記の画像のように従来の音声をテキストに変換し、次にテキストを意味に変えるような方法ではなく、人間の脳のように音声認識と言語理解が同時になされることで従来の方法と比べてエラーと速度の向上を提供しています。
出典:SoundHound AI,Inc Annual Report
次にDeep-Meaning-Understandingは、下記のような非常に複雑な言語を理解できることを提供し、数秒で実行できる技術を提供しています。
出典:SoundHound AI,Inc Annual Report
そして3つ目のCollectiveAIでは従来のものが限られたデータで個別に対処していたのと比較して、多数の個別AIモジュールが相互作用しながら学習することができることで指数関数的な向上に貢献しています。
また、サウンドハウンド・AIの技術を活用している顧客にはメルセデスベンツやブロック、オラクル、VIZIO、スナップなどが挙げられます。
収益としては自動車や電化製品、スマートスピーカーなどに組み込まれた際に発生するロイヤリティやレストランやコンテンツ管理者が食品注文やボイスコマースの顧客サービスなどで使用した場合のサブスクリプション。
そしてサウンドハウンド・AIの3億1500万回以上のダウンロード実績のある音楽識別アプリからの広告収益となっています。
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競合企業
サウンドハウンド・AIの競合企業としては、AIの音声認識プラットフォームを展開し、特に自動車向けに特化しているセレンスや音声認識や自然言語処理などの分野で人工知能ソリューションを展開しているSapientXがあります。
また、音声アシスタントや音声認識技術も提供するAppleやAmazon、Googleなどといった企業が挙げられます。
- セレンス
- SapientX
- Apple
- Amazon
サウンドハウンド・AIの将来性
サウンドハウンド・AIの将来性としては期待できる部分があると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としてはサウンドハウンド・AIの音声AIプラットフォームの使用できる範囲が広い点が挙げられます。
例えば、サウンドハウンド・AIの音声AIプラットフォームは自動車やスマートフォン、テレビ、IoT機器など様々な製品に統合、搭載することができ、それぞれの顧客企業が自社製品に柔軟に統合することができます。
対して競合が提供するAIの音声プラットフォームは自動車など一定の製品に特化している場合や制約が多い場合があり、特定の製品や柔軟に音声AIを統合したい企業などにとっては使用しづらい部分があります。
今後ますます自動車や電子機器、IoT機器などでの音声AIの使用が増えることが期待される中でそのような需要に対してサウンドハウンド・AIがそのような需要をうまく取り込める可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
2つ目の理由としてはビッグテックに無い柔軟な音声AIプラットフォームを提供している点が挙げられます。
確かにビッグテック企業の音声AIプラットフォームは開発における資金力や研究、精度ではもちろん大きな競合となり脅威となる可能性があります。
しかしながら、音声AIプラットフォームを展開するAppleやAmazonといったビッグテック企業は自身のエコシステムに囲い込もうとする傾向が強く、自社製品にのみ統合できるAPIを提供することが多いのが現状です。
そのため、ビッグテックの音声AIプラットフォームを使用した場合、他社製品との互換性が排除されたり、相互運用性が制限されたりすることで製品エクスペリエンス全体を乗っ取る傾向があります。
対してサウンドハウンド・AIの音声AIプラットフォームは用途が広くかつビックテック企業のような特定の制限無く、柔軟に音声AIを統合、搭載が可能です。
よってサウンドハウンド・AIの音声AIプラットフォーム制約が少ない点で、独自性などを維持したい外部企業が自社の製品に音声AIを搭載する際にビッグテック企業よりもサウンドAIのプラットフォームを選ぶ可能性は高いと言えるでしょう。
これらの点を踏まえるとサウンドハウンド・AIの将来性としては期待できる部分があると言えるのではないでしょうか。
サウンドハウンド・AIの今後に対する期待度
以下はサウンドハウンド・AIの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うサウンドハウンド・AIの今後に対する期待度に対してぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はサウンドハウンド・AIの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はサウンドハウンド・AIの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
サウンドハウンド・AIの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS
上記はサウンドハウンド・AIのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
サウンドハウンド・AIの場合、右肩上がりとはなっていないことが見て取れます。
営業利益率
上記はサウンドハウンド・AIの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
サウンドハウンド・AIの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
上記はサウンド・ハウンド・AIの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
サウンドハウンド・AIの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はサウンド・ハウンド・AIの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
サウンドハウンド・AIの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
配当金
現時点でサウンドハウンド・AIは配当金を出していません。
サウンドハウンド・AIが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
サウンドハウンド・AIには実質的な競合は少ないと言えるでしょう。
ビッグテック企業は独自のエコシステムに取り込むことを焦点を当てているがゆえに最大の競合となりそうなビッグテック企業は自らの製品に搭載したい企業を遠ざけている節があります。
一方でセレンスなどの新興のAI音声プラットフォームは自動車などに特化しており、音声認識技術に特化したサウンドハウンド・AIの方がより幅広い分野に対応しています。
加えて、AI音声プラットフォームを1から構築するには多額の資本投下が必要になり、新たに新興企業が始めるには参入障壁が大きい部分があります。
よってサウンドハウンド・AIにとって特に収益のAI音声プラットフォームのロイヤリティ部分での競合は実質的に少なく、参入障壁も高いため競争上優位な部分があると言えるでのはないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でサウンドハウンド・AIの取扱の有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 無 |
マネックス | 有 |
DMM | 無 |
松井 | 無 |
PayPay | 無 |
野村 | 無 |
大和 | 有 |
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