本記事は米国株の中でもコグネックス(CGNX)に関する記事となっています。(https://www.cognex.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- コグネックスとはどのような企業か?
- コグネックスの将来性は?
- 配当金や取り扱っている証券会社は?
- コグネックスの財務状況は?
コグネックスとは?
コグネックスとは、製造業や流通業などで自動化を行うために視覚情報を取得、分析するマシンビジョン製品などを提供している企業です。
主な製品としてはビジョンシステムやビジョンセンサー、ビジョンソフトウェア、工業用画像ベースのバーコードリーダーがあります。
まず、ビジョンシステムはカメラとソフトウェアを組み合わせて生産ラインなどにおいてパーツの認識や位置、測定など幅広い検査を実行することができる製品です。
一方でビジョンセンサーは部品の有無やサイズの認識ができる製品となっています。
また、ビジョンソフトウェアは画像処理などに関するソフトウェアとなっており、工業用ベースのバーコードリーダーは、ほとんど全ての業界の製品で付けられているラベルやDPMを読み取る機器です。
これらのコグネックスの製品が使用される業界は物流や家電、自動車業界が中心でこの3つの業界で2021年の収益の70%を占めていました。
加えて、主な売上地域は米国外で2021年では62%を占めており、特にヨーロッパが一番多く24%となっていました。
また、直近では2019年にディープラーニングに関わるSUALABの買収を行なっています。
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競合企業
コグネックスの競合企業としては、バーコードなどのコードを読み取ることができるラインスキャンカメラや3D画像データの処理などができるソフトウェアや3Dカメラなどの産業で使用される製品を提供するBASLER。
また、機械などと統合してパーツの位置の特定などを行うロボットガイダンスシステムやカメラセンサーなどを展開するSICKや日本に拠点を置き、画像処理システムやバーコードリーダーなどを展開するキーエンスなどが挙げられます。
- BASLER
- SICK
- キーエンス
コグネックスの将来性
コグネックスの扱うマシンビジョン製品は、生産ラインの機械などと組み合わせることによって今まで人の手によって行われていた検査や品質管理の自動化に役立ちます。
そのため、慢性的な人手不足の製造業や物流にとってマシンビジョン製品は人員不足を解決する鍵であり、加えて自動化が進む中でマシンビジョン製品の導入が加速する可能性が考えられます。
また、コグネックスの扱う製品は自動車製造の自動化に関わるマシンビジョン製品も扱っていますが、今後市場の拡大が見込まれるEVの製造の品質検査などのマシンビジョン製品も取り扱っています。
よって今後EVの生産の増加から生産工場やラインが増えることにより、それらの品質管理や画像処理の自動化などを行うマシンビジョン製品の需要もますます高まることが考えられます。
このように人員不足の解消に繋がり自動化を行える点、そしてEV化によるEV専用工場の新設などによるマシンビジョン製品の需要増加の可能性を考えるとコグネックスの将来性は高いと言えるのではないでしょうか。
財務状況
以下はコグネックスの財務状況などを示したものとなっています。
営業利益
上記はコグネックスの営業利益を示したものとなっています。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示すものです。
コグネックスの場合、2019年はやや現状しましたが、その後は上昇傾向にあることが見て取れます。
EPS
上記はコグネックスのEPSを示したものとなっています。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標となります。
コグネックスの場合、2021年は持ち直していますが、右肩あがりとはなっていません。
営業利益率
上記はコグネックスの営業利益率を示したものとなっています。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上がおおよそ優良な企業の水準とされています。
コグネックスの場合、2019年は20%を切るまで減少していますが、全体としては15%以上を推移していますし、評価できる水準なのではないでしょうか。
自己資本比率
上記はコグネックスの自己資本比率を示したものとなっています。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示しているもので、おおよそ30%以上が目安とされています。
コグネックスの場合、2018年からはやや減少していますが70%を維持しており、安定性は評価できるのではないでしょうか。
営業活動によるCF
上記はコグネックスの営業活動によるCFを示したものとなっています。
営業活動によるCFは企業の手元現金の推移を示したものとなっています。
コグネックスの場合、2020年はやや減少していますが全体としては増加していることが見て取れます。
配当性向
上記はコグネックスの配当性向を示したものとなっています。
2020年は特別配当を行なっているため、大きく配当性向が上昇していますが、基本的に10%の配当で推移しています。
配当金
以下はコグネックスの直近10年の年間配当の推移を示したものです。
西暦 | 配当金 |
2021 | 0.245$ |
2020 | 2.225$ |
2019 | 0.205$ |
2018 | 0.185$ |
2017 | 0.335$ |
2016 | 0.295$ |
2015 | 0.21$ |
2014 | 0$ |
2013 | 0$ |
2012 | 1.54$ |
コメント・考察
コグネックスはマシンビジョン製品のソフトウェア部分に加え、機器部分も提供していますが、非常に営業利益率が高いです。
その点、コグネックスが提供している製品の付加価値の高さが見て取れ、収益性も高い点で評価できる部分かと思われます。
また、コグネックスのEPSは2017年から2018年にかけて大きく減少していますが、2017年にコグネックスが株式分割を行ったことを考えると一時的にEPSが下がったことは大きく問題となる部分ではないでしょう。
こう考えるとコグネックスの財務状況は基本的には問題点が少なく、配当の部分も特別配当を行なった2020年を除き配当性向は10%台と無理の無い配当を行なっており健全性が見て取れます。
結論として付加価値性の高い製品を扱っている点や財務の健全性の高さ、加えて今後のEVの工場の増設など市場拡大の可能性がある点でコグネックスに好感を持てる部分が多いように思われます。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でコグネックスの取り扱いの有無を示したものとなっています。
証券会社 | 楽天 | sbi | マネックス | DMM | 松井 | PayPay | 野村 | 大和 |
取り扱い有無 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 |
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