今回は米国株の中でもステム(STEM)に関するものとなっています。(https://www.stem.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- ステムとは?
- ステムの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- ステムの配当金は?
ステム(STEM)とは?
ステムは人工知能プラットフォームを活用したエネルギー貯蔵システムの開発や提供を行っている企業です。
ステムの展開する人工知能プラットフォームにはAthenaがあり、このAthenaを介して太陽光発電資産のパフォーマンスの監視と制御を提供しています。
また、Athenaを通してソフトウェアやOEMの他のハードウェアメーカーなどとも協力してエネルギーシステムを提供することで需要や価格、再生可能エネルギーに関するその他の要因をリアルタイムで処理を行い、グリッドの回復力を提供。
そうすることで顧客のクリーンエネルギー資産の健全性や効率性、管理やコスト削減を実現しています。
主な顧客には発電事業者や再生可能プロジェクト事業者、公益事業者などがあります。
また、直近では2022年の2月にクリーンエネルギーポートフォリオ管理のアプリケーションを提供しているAlsoEnergyを買収てしています。
ちなみにステムはソフトウェアが中心ですがソフトウェア単体では無く、ソフトウェアとハードウェアを統合し、蓄電池システムを含む完全なエネルギー管理ソリューションの形態で提供しているため、収益は主にハードウェアからの収益となっています。
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競合企業
ステムの競合企業としては、人工知能を活用して再生可能エネルギーのグリッドに関わるソフトウェアプラットフォームを展開しているBluWave-aiやエネルギー貯蔵システムの設置などを行うアドバンストマイクログリッドソリューションズがあります。
また、スマートグリッド技術を展開しているPeakPowerやエネルギー管理システムを提供しているMaplewellEnergyなどが挙げられます。
- BluWave-ai
- アドバンストマイクログリッドソリューションズ
- PeakPower
- MaplewellEnergy
ステムの将来性
ステムの将来性としては期待できる部分があると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては今後ますます再生可能エネルギーの市場拡大の可能性が考えられる点です。
例えば、各国が再生可能エネルギーに対して推奨する政策を掲げ支援したり、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーに対する製造コストが下がってきていることにより、再生可能エネルギーの市場拡大がますます加速してくることが期待されています。
しかしながら、再生可能エネルギーは従来の発電と比べて天候や時間帯によって供給が不安定になりやすいといった大きなデメリットがあります。
そのような再生可能エネルギーのデメリットに対してステムは人工知能を活用してリアルタイムで処理を行うことができ、発電量が多い時には余剰の電力を貯蔵に振り分け、発電量の減少している時は蓄電した部分から供給するなど需給に対して柔軟な対処が可能です。
そのため、再生可能エネルギーがますます普及してくる中でその再生可能エネルギーのデメリットである電力供給の不安定さに対処できるステムのソリューションに対する需要も高まることが期待できるのではないでしょうか。
2つ目の理由としては、ステムがAI技術を活用したエネルギー貯蔵システムの開発に特化している点が挙げられます。
競合もエネルギー貯蔵システムの開発を進めており、競争が激化している部分はありますがAI活用に特化し、かつ実績のある競合は依然としてまだ少ないのが現状です。
AIの活用に特化することで不安定化しやすい再生可能エネルギーの貯蔵システムのより正確な予測や最適化、電力の効率化を図ることができるため、AIに特化していない競合のエネルギー貯蔵システムよりも競争力が高いと言えるのではないでしょうか。
これらの点を踏まえるとステムの将来性としては期待できる部分があると思われます。
ステムの今後に対する期待度
以下はステムの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うステムの今後に対する期待度に対してぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はステムの財務状況や決算などを示したものです。
営業利益
上記はステムの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
ステムの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
EPS
上記はステムのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
ステムの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
営業利益率
上記はステムの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
ステムの場合、マイナスは縮小傾向にあることが見て取れます。
自己資本比率
上記はステムの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
ステムの場合、2020年は安定性が低下していますが、30%以上はキープしていることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はステムの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
ステムの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はステムの事業別収益を示したものです。
収益(千$) | 2022 | 2021 |
サービスとその他 | 52143 | 20463 |
バードウェア | 310837 | 106908 |
合計 | 362980 | 127371 |
配当金
ステムは現時点で配当金を出していません。
ステムが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
再生可能エネルギーの導入が進む中で従来の発電と比べて不安定さが増すことになりますが、この再生可能エネルギーの不安定さがむしろステムのAI技術を輝かせているといっても過言ではないでしょう。
従来の発電方法では電力が安定供給されるため、そこまでAIの活用は重要視されていませんでしたが、太陽光発電などの再生可能エネルギーでの電力供給では不安定さゆえにAIは必須の代物となってくると思われます。
例えば、太陽光発電ではAIが雲の動きなどを予測、そして不安定な発電量の予測を行い、エネルギー貯蔵の最適化などを行います。
そのため、再生可能エネルギーの安定的かつ効率的な発電を行うにはAIの導入が欠かせず、事業者での取り入れが進むことは容易に想像できます。
また、どれだけ蓄電容量が増加したとしても再生可能エネルギーからの供給自体が不安定であることには変わりなく、AIの活用によるエネルギー貯蔵の最適化によって供給を安定化させる必要があることには疑いの余地はありません。
よって再生可能エネルギーの不安定さゆえにステムが展開するAI技術の活用に特化したエネルギー貯蔵システムの需要は増していくと考えられるのではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でステムの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 無 |
PayPay | 有 |
松井 | 有 |
野村 | 無 |
大和 | 有 |
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