今回は米国株の中でもアレグロ・マイクロシステムズ(ALGM)に関するものとなっています。(https://www.allegromicro.com/en/)
本記事はこのような疑問に答えます。
- アレグロ・マイクロシステムズとはどのような企業か?
- アレグロ・マイクロシステムズの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- アレグロ・マイクロシステムズの配当金は?
アレグロ・マイクロシステムズとは?
アレグロ・マイクロシステムズはファブレスで半導体の開発を行っている企業です。
主に自動車関連市場向けに半導体を提供しており、高性能なアナログミックスドシグナル半導体にまたがるおおよそ1000以上の製品を含み展開しています。
主要な製品としては磁気センサーICとパワーICを展開しています。
まず、磁気センサーICでは電流の大きさや方向を検出するための非接触型の電流センサーICや磁場の強さや方向を検出することで物体の位置や角度を測定する位置センサーIC、磁場の変化を検出することで物体の回転速度や方向を測定するスピードセンサーICなどを展開しています。
一方でパワーICではモーターを制御するための集積回路であるモータードライバICや電源電圧の安定化やLEDの駆動に関わる集積回路であるレギュレータ及びLEDドライバIC、絶縁境界を介してパワートランジスタのゲートを駆動する集積回路である分離されたゲートドライバを展開しています。
直近では絶縁ゲートドライバに関連するHeydayの買収を行っています。
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競合企業
アレグロ・マイクロシステムズの競合企業としてはパワー半導体などを開発しているインフォニオン・テクノロジーズやアナログICやデジタルICなどを展開しているテキサス・インスツルメンツがあります。
また、センサーICやマイクロコントローラーなどを提供しているSTマイクロエレクトロニクスやベルギーに拠点を置き、自動車向けのセンサーICなどを展開しているメレキシスなどが挙げられます。
- インフォニオン・テクノロジーズ
- テキサス・インスツルメンツ
- STマイクロエレクトロニクス
- メレキシス
アレグロ・マイクロシステムズの将来性
アレグロ・マイクロシステムズの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては自動運転の開発が加速している点が挙げられます。
現在世界各国で自動運転システムの開発が進められており、自動運転のレベルの6段階の内現状、特定の条件下ではシステムが全ての動的な運転タスクを実行するレベル3までがすでに実用化されています。
また、それ以上の自動運転となるレベル4などの開発やそれ以上の自動運転のための法律の改正も進められており、自動運転の開発やそれらを取り巻く環境の整備が進められています。
これによって自動運転の開発はますます加速する可能性は高いですが、その中でアレグロ・マイクロシステムズは自動運転の車両の位置や姿勢を高精度に測定するための磁気センサーICやハンドル操作などに関わるパワーICなどを展開しています。
よって自動運転の開発が加速する中でアレグロ・マイクロシステムズが主に展開しており、自動運転の開発に欠かせないパワーICや磁気センサーICの需要はますます高まっていくことが期待できるのではないでしょうか。
もう一つの理由としてはファブレスによることでの市場の変化に対応しやすい点が挙げられます。
アレグロ・マイクロシステムズは自社で製造施設を持たずに半導体を開発するファブレスの企業ですが、これにより多額の設備投資をかけずに柔軟に市場の変化に対応しやすいというメリットがあります。
また、特にアレグロ・マイクロシステムズが関連する自動車市場は現状電気自動車や環境規制など変化の大きい業態であり、柔軟な対応が求められます。
その点でアレグロ・マイクロシステムズが柔軟な対応のしやすいファブレス半導体企業である点は現状変化の大きい自動車市場に半導体を提供する点でメリットだと言えるでしょう。
これらの点を鑑みるとアレグロ・マイクロシステムズの将来性としては期待できる部分はあると言えるでしょう。
アレグロ・マイクロシステムズの今後に対する期待度
以下はアレグロ・マイクロシステムズの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うアレグロ・マイクロシステムズの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はアレグロ・マイクロシステムズの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はアレグロ・マイクロシステムズの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
アレグロ・マイクロシステムズの場合、2021年以降大きく上昇傾向にあることが見て取れます。
EPS

上記はアレグロ・マイクロシステムズのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がるとなっているかが主な指標とされるものです。
アレグロ・マイクロシステムズの場合、増加していることが見て取れます。
営業利益率
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上記はアレグロ・マイクロシステムズの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。
アレグロ・マイクロシステムズの場合、2022年以降は15%を上回っていることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はアレグロ・マイクロシステムズの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
アレグロ・マイクロシステムズの場合、全体として30%を大きく上回っていることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はアレグロ・マイクロシステムズの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
アレグロ・マイクロシステムズの場合、増加傾向にあることが見て取れます。
事業別収益
以下はアレグロ・マイクロシステムズの事業別収益を示したものです。
売上高(千$) | 2023 | 2022 |
磁気センサーIC | 598579 | 500293 |
パワーIC | 375074 | 268381 |
合計 | 973653 | 768674 |
配当金
現時点でアレグロ・マイクロシステムズは配当金を出していません。
現状、アレグロ・マイクロシステムズが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
現状の電気自動車の興隆や環境規制、自動運転開発の促進など変化の大きい自動車業界の状況を踏まええるとアレグロ・マイクロシステムズのファブレスの業態はやはりメリットだと言えます。
ファブを自社で備える半導体企業は確かに品質の管理などは行いやすいですが多額の投資が必要になるため柔軟な対応が難しくなりますし、変化へのコストも膨大となります。
この点でアレグロ・マイクロシステムズのファブレスという形態はコスト面でも利点があると言えるでしょう。
一方でアレグロ・マイクロシステムズの50以上の自動車OEMを含む世界中の10000を超える顧客に製品を提供しており、売上高の10%以上を占める顧客はおらず、幅広い顧客に製品を提供しています。
少数顧客への依存などは見られませんが、やはり主要な市場は自動車市場であり、自動車市場での需要には左右されやすいのが現状と言えるでしょう。
そのため、アレグロ・マイクロシステムズの半導体需要のメイン市場である自動車業界における生産状況などには注視する必要があるかと思われます。
アレグロ・マイクロシステムズはどこで買える?
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でアレグロ・マイクロシステムズの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 無 |
野村 | 無 |
大和 | 有 |
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