本記事は米国株の中でもモービルアイ(MBLY)に関するものとなっています。(https://www.mobileye.com)
今回はこのような疑問に答えます。
- モービルアイとはどのような企業か?
- モービルアイの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- モービルアイの配当金は?
モービルアイとは?
モービルアイは自動運転に使用されるチップやソフトウェアやハードウェアで高度な運転支援システムや自動運転ソリューションを開発、展開している企業です。
現状インテルのスピンオフの自動運転技術ブランドとして上場、運営、現在EyeQ6まで展開されているEyeQシリーズで自動運転技術の中核を担うプロセッサーを中心に展開しています。
モービルアイの主なソリューションとしては、歩行者検知警告やドライバーに関係なく道路標識や道路状況に合わせて速度を調整するADASや2つのEyeQ5を備え、11台のカメラで360度監視システムをサポートする運転ナビゲーションソリューションのMobileyeSuperVisionTM。
また、1つのEyeQ6SoCを備え、MobileyeECUによって駆動、高速道路用のナビゲーションや自動運転ソリューションで自律駐車機能を備えたMobileyeSuperVisionTMliteやカメラベースの知覚サブシステムやレーダーライダーを組み合わせたサブシステムのMobileyeChauffeur。
そして、自動運転の要素全体を包括的に提供するMobileyeDriveTMやその他事前にADAS技術が備わっていない車両向けのアフターマーケット製品を扱っています。
現状、50以上のOEMと協力して、アウディやトヨタ、BMW、ジェネラルモーターズ、ルノーなどといった企業にソリューションを提供しています。
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競合企業
モービルアイの競合企業としては、自動運転に関する技術や半導体の生産を行っているエヌビディアや自動運転車の研究開発を行っているウェイモがあります。
また、自動運転技術を開発しているMotionalや自動運転に関連する半導体を展開しているアンバレラなどが挙げられます。
- エヌビディア
- ウェイモ
- Motional
- アンバレラ
モービルアイの将来性
モービルアイの将来性としては不透明な部分があると言えるのではないでしょうか。
理由としてはまず一つに収益の大半をEyeQSoCから得ている点が挙げられます。
例えば、モービルアイの2022年の収益の89%が自動車会社へのEyeSoCの提供からとなっています。
しかし、モービルアイのEyeSoCの唯一のサプライヤーはSTマイクロエレクトロニクスでこの企業に依存しています。
一方で現状、STマイクロエレクトロニクスはモービルアイとの契約をいつでも自由に終了することができます。
その点で仮にSTマイクロエレクトロニクスとの契約が何らかの形で打ち切られた場合、モービルアイの主な収益源であるEyeQSoCの調達が困難となり、打撃を受ける可能性は高いと言えるのではないでしょうか。
もう一つの理由としては自動運転市場において競争が激化していることが挙げられます。
例えば、現在は自動運転技術を開発している競合はエヌビディアやウェイモなどといった半導体関連やもともと自動運転技術の開発に特化していた企業だけでなく、テスラやメルセデスベンツ、ゼネラルモーターズなど自社で競合するソリューションを開発している企業も増えています。
また、ライドシェアサービス、例えばウーバーやリフトなどといった企業も自動運転技術の開発を進めており、今後も競合が増加し競争が激化していくことが考えられます。
これらの点を鑑みるとモービルアイの将来性としては不透明な部分があると言えるのではないでしょうか。
モービルアイの今後に対する期待度
以下はモービルアイの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うモービルアイの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はモービルアイの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はモービルアイの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
モービルアイの場合全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS
上記はモービルアイのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされています。
営業利益率
上記はモービルアイの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
モービルアイの場合全体としてマイナスの値で推移していることが見て取れます。
自己資本比率
上記はモービルアイの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
モービルアイの場合、90%以上で推移しており、安定的な推移をしていることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はモービルアイの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
モービルアイの場合2021年以降大きく上昇していることが見て取れます。
配当金
現時点でモービルアイは配当金を出していません。
モービルアイが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
モービルアイは自動運転のハードウェアやソフトウェアのソリューションも提供していますが、どちらかというと自動運転用のチップの提供が中心です。
実際にモービルアイの2022年の収益の89%がEyeQSoCから生み出されていることからも分かるかと思います。
半導体を扱うインテルからのスピンオフなだけあってチップによる売上が大半なのは当然と言えば当然なのかもしれませんが・・・
ただ、やはり収益源であるEyeQSoCのサプライヤーが一つの企業に依存している部分は気になる部分ですしまた、自動車会社も独自に自動運転用のチップ製造に乗り出す可能性は高い点は懸念点でしょう。
以前、AppleがMacのチップをインテルのものから独自チップに変えたように自動運転の分野でも自動車会社がモービルアイのものから自社のものへと変更する可能性は十分に考えられます。
モービルアイも親会社のインテルのような二の舞にならないかは気になる部分だと言えるでしょう。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でモービルアイの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 無 |
PayPay | 無 |
松井 | 無 |
野村 | 有 |
大和 | 有 |
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