今回は米国株の中でもオーロラ・カンナビス(ACB)に関するものです。(https://www.auroramj.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- オーロラ・カンナビスとはどのような企業か?
- オーロラ・カンナビスの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- オーロラ・カンナビスの配当金は?
オーロラ・カンナビス(ACB)とは?
オーロラ・カンナビスはカナダを拠点に置き、医療用大麻や大麻派生製品などを展開している企業です。
医療用大麻事業では主にカナダやドイツ、英国、ポーランド、オーストラリアで医療用大麻の生産や流通、販売に関わっています。
一方で消費者向けではカンナビジオールを含む食品や吸引機器などを展開しており、主にカナダにおいて焦点を当てています。
また、2022年8月にはLEDライトや水耕栽培などといった最新の技術や設備を活用して野菜や果物、観葉植物、花など植物の生産、販売などを行っているBevoAgtechを買収を行っています。
加えて、大麻育種や品種改良にも強みを持っており、高品質かつ高収量の品種開発を継続的に行っています。
現状ではカナダにおける医療用大麻の提供からの収益がメインの収益となっています。
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競合企業
オーロラ・カンナビスの競合企業としてはカナダを拠点に医療用や娯楽用大麻製品を扱っているティルレイや同じくカナダで医療用大麻や娯楽用大麻製品を扱っているクロノス・グループがあります。
また、CBD製品や食品などの大麻関連製品も扱っているアフリアや飲料、医療用、娯楽用大麻製品を扱っているヘクソなどが挙げられます。
- ティルレイ
- クロノス・グループ
- アフリア
- ヘクソ
オーロラ・カンナビスの将来性
オーロラ・カンナビスの将来性としては期待が持てる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としてはオーロラ・カンナビスが特に医療向けの大麻に強みがある点が挙げられます。
例えば、現状大麻の規制緩和が進むのではないかという議論が先行している部分がありますが、この議論の主眼は娯楽用というよりも医療用の方が主眼です。
実際に現在主に娯楽用大麻が国全体として合法化されているのはカナダやウルグアイなどに限られています。
そのため、現段階では娯楽用大麻市場が完全に拡大方向に向かうかどうかはいまだに不鮮明であり、加えて主要な娯楽用大麻の市場であるカナダでは需要に対して供給過剰も指摘されています。
一方で医療用大麻に関しては規制緩和における主眼的市場であり、現在でも医療用であれば医療用大麻を使用できる制度を持っている国は約50カ国ほど存在しています。
よって医療用大麻の方が使用できる国の市場は広く、規制緩和も娯楽用よりもなされやすい可能性が高い点で市場の見通しの明確さを考えると娯楽用を主体に置く競合よりも医療用の方に主に強みを持つオーロラ・カンナビスの方が期待の持てる部分があるかと思われます。
もう一つの理由としては大麻製品以外の収益の多角化が進んだ点が挙げられます。
実際にオーロラ・カンナビスは2022年の8月にBeboAgtechを買収しましたが、そのことにより植物工場や水耕栽培ソリューションにも関わり、大麻以外の農産物や植物生産にも参入する形となっています。
現状やはり大麻関連製品の市場は規制などの観点を考えると不透明感の強い市場ですが、この買収により大麻以外の農産物への参入も広がることで不安定要素の強い大麻市場からの収益依存を弱めることができるかと思われます。
この点で大麻関連製品のみを扱う競合よりも収益の安定性が高まり、優位性を高めることができるのではないでしょうか。
これらの点を鑑みるとオーロラ・カンナビスの将来性としては期待できる部分はあるかと思われます。
オーロラ・カンナビスの今後に対する期待度
以下はオーロラ・カンナビスの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うオーロラ・カンナビスの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はオーロラ・カンナビスの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はオーロラ・カンナビスの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
オーロラ・カンナビスの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS

上記はオーロラ・カンナビスのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
オーロラ・カンナビスの場合、右肩上がりとはなっていません。
営業利益率
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上記はオーロラ・カンナビスの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。
オーロラ・カンナビスの場合、全体として大きくマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はオーロラ・カンナビスの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされています。
オーロラ・カンナビスの場合、全体として30%を大きく上回っていることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はオーロラ・カンナビスの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
オーロラ・カンナビスの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
配当金
現時点ではオーロラ・カンナビスは配当金を出していません。
現状オーロラ・カンナビスが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
オーロラ・カンナビスのBeboAgtechの直近の買収は最新の植物工場や水耕栽培などの農業技術を取り入れられる点で現状の事業である大麻の生産効率や品質の向上を目指してといったがもちろんメインなところではあるでしょう。
しかし、このことにより未だ市場としては限りのある娯楽用、医療用の大麻だけでなく、他の農産物や食品市場にも進出できるようになったことはやはり収益の多角化という面ではこちらの面でもメリットとなった部分があると考えられます。
実際にオーロラ・カンナビスの2023年6月時点での収益で一番大きな割合を占めているのはカナダでの医療用大麻製品からで2544万ドルほどですが、BeboAgtechからの収益は1990万ドルと2番目のお大きさを誇ります。
また、現状カナダが大麻市場に寛容なこともあってか医療用、特に娯楽用大麻を扱っている企業はカナダに拠点を置いていることが多いですが、特に娯楽用ではカナダという限られた市場しか現状ないにも関わらず多くに競合が参入し、飽和してい感が否めません。
この点で現状飽和感のある特に娯楽用より医療用に強みを持ち、かつ収益も他の農作物や植物でも見込める点はオーロラ・カンナビスの強みと言えるでしょう。
ただし、直近の大きな買収や投資などによりオーロラ・カンナビスは財務状況の悪化が見られており、株価も上場廃止水準である1$未満が続いている部分は気になる点かと思われます。
オーロラ・カンナビスはどこで買える?
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でオーロラ・カンナビスの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
PayPay | 無 |
松井 | 無 |
DMM | 無 |
大和 | 有 |
野村 | 無 |
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