本記事は米国株の中でもカーニバル(CCL)に関するものとなっています。(https://www.carnivalcorp.com)
今回はこのような疑問に答えます。
- カーニバルとはどのような企業か?
- カーニバルの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- カーニバルの配当金は?
カーニバルとは?
カーニバルはグローバルにクルーズ事業を展開している企業です。
主に展開しているクルーズブランドとしては北米、オーストラリアではカーニバルクルーズラインやプリンセスクルーズ、ホランドアメリカライン、P&Oクルーズ、シーボーンを展開。
ヨーロッパ、アジアではコスタクルーズやAIDAクルーズ、P&Oクルーズ、キュナードを展開しています。
北米、オーストラリアではクルーズ船を59隻、ヨーロッパ、アジアでは91隻のクルーズ船を運営しています。
その他にもアラスカとカナダの大手ツアー会社であるホランドアメリカプリンセスアラスカツアーを所有しており、ホテルやロッジ、鉄道車両、大型バスなども所有、運営しています。
主な収益はチケット収益や小売、写真、クリーニングサービスなどのオンボードサービス、その他からとなっています。
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競合企業
カーニバルの競合企業としては高級志向のクルーズサービスを展開しているロイヤル・カリビアン・グループや小規模でニッチなクルーズ事業を展開しているノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスがあります。
また、スイスに拠点を置き、MSCクルーズを展開しているMSCやドイツに拠点を置く、TUIクルーズなどが挙げられます。
- ロイヤル・カリビアン・グループ
- ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス
- MSC
- TIUクルーズ
カーニバルの将来性
カーニバルの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。
まず、一つ目の理由としては収益の不安定さが挙げられます。
カーニバルの主な収益源は乗船チケットの売上やその他付属サービスからとなっていますが、これらの収益は非常に変動が大きい収益源です。
例えば、乗船チケットやその他付属サービスからの収益は季節や地域によって需要が変動しやすく、人件費や燃料費などの高騰によってコストが嵩みやすい部分があります。
また、天候や災害、疫病といった予測しづらいリスクにも晒されやすく、収益が突発的に途絶えることもあり得ます。
この点でカーニバルの収益は不安定さが大きい点で懸念点だと言えるでしょう。
もう一つの理由としてはカーニバルは競合と比較して中間層をターゲットにしている割合が多い点が挙げられます。
例えば、カーニバルの主なブランドであるカーニバル・クルーズ・ラインなどは主に若者層やファミリー層といった中間層をターゲットとしている部分があります。
一方で富裕層と比較すると中間層はインフレや景気悪化といった部分でより影響を受けやすく、このような状況下では娯楽などへの出費を減らす確率が富裕層よりも高まります。
そのため、富裕層などをターゲットとしている競合と比較して中間層がより客層として多いカーニバルはインフレや景気悪化といった部分に影響を受けやすいと言えるのではないでしょうか。
これらの点を鑑みるとカーニバルの将来性としては不透明な部分は多いかと思われます。
カーニバルの今後に対する期待度
以下はカーニバルの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うカーニバルの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はカーニバルの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はカーニバルの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
カーニバルの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS

上記はカーニバルのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
カーニバルの場合、2020年以降マイナスに転換していることが見て取れます。
営業利益率
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上記はカーニバルの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
カーニバルの場合、2020年以降全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はカーニバルの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
カーニバルの場合、減少傾向にあることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はカーニバルの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
カーニバルの場合、2020年以降縮小傾向ですがマイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はカーニバルの事業別収益を示したものです。
収益(百万$) | 2022 | 2021 | 2020 |
乗船チケット | 7022 | 1000 | 3684 |
オンボード その他 | 5147 | 908 | 1910 |
合計 | 12168 | 1908 | 5595 |
配当金
2020年までは配当金を出していましたが、2021年以降は配当金を出していません。
現状、配当が再開されるかは依然として不透明です。
コメント・考察
カーニバルはもともとの収益の不透明さが大きい上にクルーズ船の老朽化への対応などにも大きなコストがかかります。
しかも、カーニバルは外出規制下において一時的にクルーズ船の操業の停止に追い込まれた時の負債が依然として重くのしかかっている部分があります。
実際に2022年時点で総負債は356億ドルとカーニバルの直近の時価総額をも超える大きな債務となっており、2021年時点の339億ドルよりも増加しています。
今後もクルーズ事業の需要は回復してくる可能性は高いですが、もともとの収益の不安定さやこの積み重なった大きな負債への対処を考えると厳しい状況が続く可能性は高いと言えるのではないでしょうか。
クルーズ事業は継続的かつ安定した収益も確保しづらく、維持コストも高いため懸念部分の大きい事業体だと思われます。
カーニバルはどこで買える?
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でカーニバルの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 有 |
野村 | 有 |
大和 | 有 |
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