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【米国株情報】水や衛生管理関連の化学薬品を扱うエコラボとは?将来性や配当、財務状況など解説

本記事では米国株の中でもエコラボ(ECL)に関する記事となっています。(https://www.ecolab.com)

本記事ではこのような疑問に答えます

  • エコラボとはどのような企業か?
  • エコラボの将来性や財務状況は?
  • 取り扱っている証券会社は?
  • エコラボの事業別収益は?

エコラボとは

エコラボは、世界の170カ国以上で水や衛生管理などに関連する化学薬品製品やサービスなどを展開している企業です。

エコラボの主な事業は4つ存在し、グローバルインダストリアルグローバル機関および専門分野グローバルヘルスケアおよびライフサイエンスその他の事業に分かれています。

まず、グローバルインダストリアル事業では、商業施設や工業施設、データセンターへ冷却水や排水などに関わる水処理製品が含まれています。

水処理製品としては、例えば冷却水での金属の腐食を防ぐための腐食防止剤防汚剤、水処理の統合的な管理や処理ができる3D TRASARなどがあります。

また、食品加工業者には抗菌製品、石油関連事業者には酸化防止剤硫化水素除去剤重合防止剤など石油化学製品を作る際に欠かせない製品などがあります。

加えて、パルプや紙を生産する事業者にとっては、欠かせない水の調節や処理、管理などに関わる製品を扱っています。

次にグローバル機関及び専門分野事業では、教育機関や宿泊施設、飲食業界向けに食器用クリーナーや清掃用品、消毒剤などを提供しています。

一方で、グローバルヘルスケア及びライフサイエンス事業では、病院などの医療施設向けの例えば、医療用のドレープや器具の洗浄薬品、デジタル監視システムなど洗浄製品や汚染管理製品などを提供しています。

加えて、その他の事業では害虫の駆除や予防、シーツやテーブルクロスなどのリネン製品などの洗濯業者に合わせて節水や洗うものの耐用年数を伸ばすような洗浄全体のニーズに合わせた製品の提供。

また、半導体の研磨やガラスの研磨などに使用されるコロイダルシリカを取り扱っています。

ちなみに2020年にはエコラボは、事業の分離を行なっており、石油の採掘や貯蔵などに関わる技術やソフトウェアを扱うChampionXを分離しています。

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競合企業

エコラボの競合企業としては、貯水タンクや排水システムなどの耐腐食コーティング剤や石油やガスなどの設備向けの保護コーティング剤、その他様々な保護剤や塗料などの製品を扱うPPGインダストリーズ

また、ドイツに拠点を置き、産業用の洗浄剤や石油産業向けの添加剤、香料原料などその他様々な化学製品を扱うBASF、ガムテープや接着剤のほかにも医療機器用のアルカリ洗浄剤や滅菌システムを扱う3Mが挙げられます。

その他にもスウェーデンに本社を置き、滅菌処理に関わる自動化製品や医療用の洗浄製品などを扱うゲティンゲなどが挙げられます。

  • PPGインダストリーズ
  • BASF
  • 3M
  • ゲティンゲ

エコラボの将来性

出典:株式会社グローバルインフォメーション

エコラボの主な市場である水処理の薬品市場は、上記の水処理薬品の世界市場規模予測からも分かるように2027年までに422億ドルまで増加することが予測されています。

ただ、確かに市場自体は増加が予測されていますが、伸び幅自体はそこまで大きくないといったところでしょうか。

また、石油関連事業者や飲食業、パルプ事業者、医療機関、データセンターなど様々な業種での需要がある分、これらの市場が冷え込むと需要が落ち込むこと。

加えて、1万以上の原材料を活用し、製品を作っている点でサプライチェーンや価格の高騰で原材料が手に入れられなかったりすると大きな影響が出る点は注意点かと思われます。

一方で、エコラボに関して特にヘルスケア事業などが挙げられますが、全体の事業を通して競合する企業は多く無い点は過度な価格競争などになりにくくメリットと言えるのではないでしょうか。

財務状況

以下はエコラボの財務状況などを示したものとなっています。

営業利益

上記はエコラボの営業利益を示したものとなっています。

営業利益は主に企業が本業でどれくらい利益を得ているのかを示しているものです。

エコラボの場合、2019年以降大きく営業利益を減らしており、2021年にはやや上昇を見せていますが、2019年以前の営業利益には戻っていません。

EPS

上記はエコラボのEPSを示したものとなっています。

EPSは一般的に右肩上がりとなっているのかが主な指標となります。

エコラボの場合、2019年までは順調な右肩上がりとなっていましたが、2020年には大きく下げ、右肩上がりの推移が途絶えた形となっています。

営業利益率

上記はエコラボの営業利益率を示したものとなっています。

営業利益率はおおよそ10%〜15%以上が優良とされる目安だと言われています。

エコラボの場合10%は超えており、営業利益率は比較的十分な値かと思われます。

自己資本比率

上記はエコラボの自己資本比率を示したものとなっています。

自己資本比率は一般的に30%以上が目安とされています。

エコラボの場合、全体を通して30%以上ではありますが、2019年を境にやや下落していることが気になるところでしょうか。

営業活動によるCF

上記はエコラボの営業活動によるCFを示したものとなっています。

営業活動によるCFは企業の手元現金の推移を示すものでエコラボの場合、2019年から2020年にかけて大きく減少していることが見て取れます。

配当性向

上記はエコラボの配当性向を示したものとなっています。

増配はしているものの、2020年からはEPSなどが顕著に下がったためか配当性向が増加していることが分かります。

事業別収益

営業利益(百万$)202120202019
グローバルインダストリアル10311123.1921.3
グローバル機関&専門分野556.9324945.8
グローバルヘルスケア&ライフサイエンス160.9218.3129.2
その他187.3132.8169.7

上記はエコラボの事業別の営業利益を示したものです。

グローバル機関&専門分野の事業ではやはり営業時間の削減や一時休業を相次いだ飲食業界や宿泊施設などが向けの製品が含まれているため、2020年では特に大きく営業利益が現状していることが分かります。

一方でグローバルヘルスケア&ライフサイエンス事業では、医療業界向けの製品が多いため2019年と比較して2020年は大きく営業利益を伸ばした点が特徴的な部分かと思われます。

配当金推移

下記は直近10年のエコラボの年間配当の推移を示したものとなっています。

西暦配当金
20211.95$
20201.89$
20191.85$
20181.69$
20171.52$
20161.42$
20151.34$
20141.155$
20130.965$
20120.83$

コメント・考察

エコラボの事業に関して記述されている際に一般的に水や衛生管理に関わる企業と書かれることが多いです。

しかし、正直なところ水や衛生管理に関連するものもありますが、全体としては化学薬品に関連するものが多い印象です。

一方で財務に関しては、2020年を境にして営業利益など全般に悪化している面が見られます。

原因としては2020年は、エコラボの製品が必要とされる市場、特に飲食業や石油関連事業者など全体として市場が落ち込んだという部分もあるでしょう。

また、2020年は事業の分離もしているため、ある程度の利益の減少は致し方無い部分もあるかもしれません。

一方で2020年の減少以降、営業利益やEPSなどは再び増加に転じているため、今後も下落から切り返して上昇が続くかどうかが重要な点となってくるかと思われます。

取り扱っている証券会社

以下は米国株を取り扱っている日本の証券会社の中でエコラボの取り扱いの有無を示したものとなっています。

証券会社楽天sbiマネックスDMMPayPay松井野村大和
取り扱い有無

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