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【米国株情報】顧客管理、SaaSに関連するセールスフォース・ドットコムの将来性や財務状況など解説

本記事は米国株の中でも特にセールスフォース・ドッドコム(CRM)に関する記事となっています。

本記事ではこのような疑問に答えます

  • セールスフォース・ドットコムとはどのような企業か?
  • セールスフォース・ドットコムの財務状況や将来性は?
  • 取り扱っている証券会社は?
  • セールスフォース・ドットコム配当金は?

セールスフォース・ドットコム(CRM)とは

セールスフォース・ドットコム(CRM)顧客管理などのプラットフォームを展開するソフトウェア企業です。

主な製品としてはCustomer 360がありAIを活用し、事業の顧客への販売プロセスや商談、請求などの自動化、人材育成ツールや分析、コミュニケーションツールを顧客事業者のニーズに合わせて提供。

また、人材育成ツールには従業員研修などにも活用できるTrailheadやビジネスの分析に関連するTableauなどが含まれています。

加えて、以前セールスフォース・ドットコムが買収したSlackは、業務におけるコミニケーションツールとして使用でき、セールスフォースの製品との連携が可能で業務の効率化などに貢献しています。

主な収益としてはこれらの製品のサブスク収益が主な収益源となっていて、サブスクサービス以外の収益は総収入の10%未満となっています。

直近では、セールスフォース・ドットコムのサブスクサービスの土台となる部分をHyperforceというより拡張性の高いパブリッククラウドへの移行を進めています。

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競合企業

セールスフォース・ドットコムの競合企業としては、コスト管理や機械学習、顧客管理サービスなどのソフトウェアサービスを提供しているオラクル

顧客管理やデジタルコンテンツ資産の管理なども提供するAdobe Experience Cloudを扱うアドビがあります。

その他にも物流システムや顧客管理システム、人事システムなど幅広いソフトウェア製品を提供するSAP、業務の効率化や顧客管理のMicrosoft dynamics 365を提供するマイクロソフトが挙げられます。

また、15万社以上に導入されていて、顧客管理プラットフォームを扱うHubSpot、加えてトヨタやネットフリックス、VISAなど多くの有名企業を顧客として持ち、人事や財務などの管理システムを提供するworkdayなどがあります。

  • オラクル
  • アドビ
  • SAP
  • マイクロソフト
  • HubSpot
  • workday

セールスフォースドットコムの将来性は?

下記はパブリッククラウドサービスの世界市場の推移を示したものとなっています。

主にセールスフォース・ドットコムが関連するのはPaaSSaaSの部分になります。

基本的に世界市場は拡大傾向にあり、セールスフォース・ドットコムが展開する市場自体に問題は無いでしょう。

出典:令和4年 情報通信白書(総務省)

加えて、セールスフォース・ドットコムの顧客管理の世界シェアにおいては、他の顧客管理サービスを展開している企業に大きく差をつけてシェア1位を維持し続けている点で市場においての優位性も維持しています。

一方で競合企業の追従も気になりますが、セールスフォース・ドットコムも基盤となるプラットフォームを新しくHyperforceに移行したり、直近ではSlackの買収をしたりなど機能の拡張を図っています。

特に買収に関しては、既存のセールスフォース・ドットコムの機能はTableauなど多くの買収によって広げてきており、直近のスラックの買収は特に大きく約277億ドル、2022年9月現時点で約4兆円規模にものぼります。

この巨額のスラックの買収が既存の機能の拡張につながることは間違いないとは思われますが、スラック自体は赤字の企業でこの買収がどれくらい顧客獲得へ繋げられるかが今後のシェアの維持、拡大に関わってくるのではないでしょうか。

財務状況

以下はセールスフォース・ドットコムの財務状況などを示したものとなっています。

営業利益

上記はセールスフォースドットコムの営業利益を示したものとなっています。

営業利益は主に企業が本業でどれくらい利益を得ているのかを示したものとなっています。

セールスフォースの場合、2020年、2021年はやや落ち込みましたが、その後は2019年とあまり変わらない横ばいの状態が続いています。

EPS

上記はセールスフォースドットコムのEPSを示したものとなっています。

EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標となるものとされています。

セールスフォースドットコムの場合は綺麗な右肩上がりの推移となっていて、評価できる推移と言えるのではないでしょうか。

営業利益率

上記はセールスフォースドットコムの営業利益率を示したものとなっています。

営業利益率は一般的に10%〜15%以上が優良とされる水準です。

セールスフォースドットコムの場合、徐々に下落傾向にあるうえ、営業利益率は一桁台とかなり低い水準かと思われます。

自己資本比率

上記はセールスフォースドットコムの自己資本比率を示したものとなっています。

自己資本比率は基本的に企業の安定性を示す指標でおおよそ30%以上が目安とされています。

セールスフォースドットコムの場合、基本的には目安となる30%を大きく超えていて、非常に安定した推移かと思われます。

営業活動によるCF

上記はセールスフォースドットコムの営業活動によるCFを示したものとなっています。

営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものとなっています。

セールスフォース・ドットコムの場合、徐々に手元現金が増えていることが見て取れます。

事業別収益

事業別収益 (百万$)202220212020
サブスク、サポート事業246571997616043
専門サービス、その他183512761055
合計264922125217098

上記はセールスフォース・ドットコムの事業別収益を示したものとなっています。

セールスフォースドットコムの主な収益源となっているサブスク・サポート事業は全体の9割を占めていますが、おおよそ増加傾向が続いていることが見て取れます。

また、収益にはさほど重要ではないと思われますが、専門サービスやその他の事業でも収益の増加が見て取れます。

配当金推移

セールスフォース・ドットコムは現時点では配当金は出されていません。

現時点はまだ事業に資金を集中させていくといったところでしょうか。

コメント・考察

セールスフォースに関してEPSや自己資本比率などは申し分のない水準なのですが、営業利益率が一桁台とマーケティングや広告などに大きく費用を充てているとはいえ、低い点がやや気になる点と言えそうです。

直近のSlackの買収はかなり大きな買収でしたが、以前には断念はしましたがTwitterの買収案も持ち上がっていたそうです。

Twitterの買収に関してはテスラが買収の撤回をしたことが記憶に新しいですが、テスラが断念した今、以前は断念したセールスフォースがどう出るか注目点ではないでしょうか。

一方でセールスフォースは、顧客管理など企業向けや事業者向けが主なため、正直あまり身近に感じる企業では無いかと思います。

他方で、顧客管理においてはアドビマイクロソフトと名だたるソフトウェア企業を抑えてシェア一位を取っているのはセールスフォースの強さが見れるところではないでしょうか。

とはいえ、アドビマイクロソフトに関しては顧客管理以外の他にもソフトウェアサービスにおいてそれぞれ大きな強みがあるため、ソフトウェア事業の一事業でしかないとも言えます。

逆にセールスフォースにとっては、顧客管理サービスなどメインであるため、むしろシェア一位を取るべくしてとっているといった形でしょうか。

むしろ顧客管理サービスがメインであるセールスフォースがアドビやマイクロソフトなどにシェアの追従、拡大を許してしまうと営業利益率も低い分、事業が根本的に危うくなることは否定できない部分かと思われます。

取り扱っている証券会社

以下は米国株を取り扱っている主な証券会社のなかでセールスフォース・ドットコムの取り扱いの有無を示したものとなっています。

セールスフォース・ドットコムに関しては全ての証券会社で取り扱われていることが見て取れます。

証券会社楽天sbiマネックスDMMPayPay松井野村大和
取り扱い有無

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