今回は米国株の中でもevgo(EVGO)に関する内容となっています。(https://www.evgo.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- evgoとは?
- evgoの将来性は?
- evgoのビジネスモデルは?
- evgoの決算や配当金は?
evgoとは?
evgoはEV車用の充電ネットワークの構築、運営を行っている企業です。
おおよそ900の急速充電拠点を構築して、30の州と60の大都市圏でサービスを提供しています。
主なサービスとしてはevgoの充電器にアクセスしたドライバーに直接電気を販売し、料金形態は1分間あたりやkWhあたり、サブスクなどの形態によって支払うサービスやライドシェア、輸送事業者など商用向けの個別形態も展開しています。
加えて、evgoExtendを通して充電サイト向けのハードウェア設計、建設、保守、ソフトウェア統合ソリューションを提供しています。
evgoの充電器は商業施設や公共施設、地主などが所有する駐車場などの土地を借り、土地のレンタル料をevgoが支払うことで設置されています。
また、evgoは様々なタイプの充電器に対応しており、フォードやGM、BMWなどの規格のCSSや日産やトヨタ、ホンダなどの日本車の規格であるCHAdeMO、そしてテスラに対応したCCSアダプターなどが用意されています。
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競合企業
evgoの競合企業としては北米で充電インフラストラクチャーの展開を行っているエレクトリファイ・アメリカや電気自動車のみならず、充電インフラも展開しているテスラがあります。
また、様々なタイプの充電器を展開しているBlinkや充電ソリューションを展開しているチャージポイントなどが挙げられます。
- エレクトリファイ・アメリカ
- テスラ
- Blink
- チャージポイント
evgoの将来性
evgoの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
理由としてはまず一つにevgoの充電器はより高出力で急速な規格に対応していることが挙げられます。
例えば、急速充電規格であるDCFCではevgoの場合、最低で50kwから最大で350kwまでに対応しています。
一方で競合であるBlinkは直流規格で最大60kw、一部の商用向けでも最大125kwであり、テスラに関しても最大でも250kwとなっています。
そのため、evgoは競合と比較しても高出力の充電器に対応しており、より早く充電できる可能性が高い点で優位性があると言えるのではないでしょうか。
2つ目の理由としては、主要な自動車会社とのパートナーシップを築いていることが挙げられます。
例えば、evgoはGMや日産、トヨタ、BMW、フォードなどといった主要メーカーとの協力関係を結んでいます。
特にGMとはGM契約を結び、特定の稼働率を維持し設置数を増やして、GMのEV顧客に特定の割引料金を適用する代わりにGMが充電器に資金提供を行っています。
また、日産とは共同のマーケティング活動などを行い、日産EVの購入者やリース者において特定の充電クレジットまで12ヶ月間無料で充電を許可したり、トヨタとも2023トヨタbZ4Xの購入、リース者に1年間の無料充電などを提供しています。
このような主要な自動車メーカーとの契約はevgoの知名度の促進やevgoの充電器の普及にメリットをもたらす可能性は高いかと思われます。
これらの点を踏まえるとevgoの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
evgoの今後に対する期待度
下記はevgoの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うevgoの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はevgoの財務状況や決算などを示したものとなっています。
営業利益
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上記はevgoの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
evgoの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
EPS

上記はevgoのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
evgoの場合、右肩上がりとはなっていないことが見て取れます。
営業利益率
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上記はevgoの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
evgoの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はevgoの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示したもので30%以上がおおよその目安とされています。
evgoの場合、直近だとマイナスで推移していることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はevgoの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは企業の手元現金の推移を示したものです。
evgoの場合マイナスが拡大していることが見て取れます。
事業別収益
以下はevgoの事業別収益を示したものです。
収益(千$) | 2022 | 2021 |
小売電力収入 | 18895 | 11041 |
商用電力収入 | 3363 | 2420 |
OEM電力収入 | 941 | 812 |
規制信用販売 | 5652 | 3023 |
OEMネットワーク | 2451 | 1510 |
extend収入 | 18443 | 789 |
付帯収入 | 4843 | 2619 |
合計 | 54588 | 22214 |
配当金
現時点でevgoは配当金を出していません。
evgoが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
evgoが展開している充電ステーションは今後EVが普及するにつれて需要が増してくることは間違いない部分だと思われます。
また、EVの充電においては不満の種となる充電時間の長さにおいてevgoは競合企業と比較して出力の最大が大きく、競合に対する優位な部分だと言えるでしょう。
一方で主要自動車メーカーとの契約は知名度や利用のされやすさには貢献するものの、例えばGMとの契約では2026年3月までにevgoが3250台の充電器を設置する必要があり、そのうちの44%は2023年の12月までに設置する必要があります。
この設置に関してはGMからの資金提供以上の資金が必要であり、目標を達成できなかった場合、契約の早期打ち切りやGMは最大1500万ドルの損害賠償を請求できるなどやや気になるデメリットもあります。
加えて、2022年12月時点でevgoは2つの顧客からの収益が42.9%を占め、現状収益がごく少数の顧客に占められている点は懸念点だと言えるでしょう。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でevgoの取扱有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
PayPay | 無 |
松井 | 有 |
大和 | 有 |
野村 | 無 |
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