【米国株情報】ユーロナブ(EURN)とは?将来性や配当金など解説

今回は米国株の中でもユーロナブ(EURN)に関するものです。(https://www.euronav.com/en/)

本記事はこのような疑問に答えます。

  • ユーロナブとはどのような企業か?
  • ユーロナブの将来性は?
  • 取り扱っている証券会社や財務状況は?
  • ユーロナブの配当金は?

ユーロナブ(EURN)とは?

ユーロナブベルギーに拠点を置き、海上輸送事業を行っている企業です。

主に原油、石油製品の輸送や貯蔵に関連するサービスを展開しており、石油タンカーの運営などを行っています。

65隻の石油タンカーを運営しており、そのうちの41隻が大型原油船のVLCC1隻がV-plus21隻がスエズマックス2隻が浮体・貯蔵・荷下ろし船となっています。

2023年時点では16隻がスポット市場で直接雇用されており、40隻がTIプールで雇用、6隻が長期チャーター、2隻のFSO船は長期サービス契約、V-plus船はオセアニアで保管に使用されていました。

現在主にノース・オイル・カンパニーやValeroといったエネルギー事業者に対して船舶のチャーターを行っています。

主に料金形態としてはスポット市場航海や固定料金契約、長期チャーターといった形で組み合わせて提供されています。

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競合企業

ユーロナブの競合企業としてはバルミューダに拠点を置き、石油などを運搬するタンカーを運営しているティーケイ・タンカーズやベルギーに拠点を置き、タンカーを運営しているエクスマーがあります。

また、ノルウェーに拠点を置くタンカー運営会社のフロントラインやルクセンブルクに拠点を置き、タンカーを運営しているディーティーエムなどがあります。

  • ティーケイ・タンカーズ
  • エクスマー
  • フロントライン
  • ディーティーエム

ユーロナブの将来性

ユーロナブの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。

まず、一つ目の理由としては石油価格に大きく左右されやすい点が挙げられます。

例えば、ユーロナブは石油タンカーを主に運営しているため、チャーター需要に大きな影響を受けますがチャーターの需要は輸出入される石油量に応じて変動します。

そしてその石油量は石油価格が高い時は石油産出国が積極的に石油の生産量を増やすため、その輸送需要も増加します。

逆に石油価格が下落すると石油産出国は石油の産出量を絞るため、輸送需要は減少してしまいます。

このため、ユーロナブが展開する石油タンカー需要は石油価格によって大きく変動しやすく、収益が不安定になりやすい点で懸念点だと言えるでしょう。

もう一つの理由としては石油需要の低迷の可能性が挙げられます。

例えば、国際エネルギー機関はEVや再生可能エネルギーの普及により、石油需要が2026年にはピークに達し、輸送面での石油需要などは減少していくことが予測されています。

また、再生可能エネルギーなどには消極的で積極的な石油需要を望むOPECでさえも、2023年の世界石油需要の見通しを下方修正しており、今後の2040年の世界における石油需要予測を下方修正しています。

そのため、今後再生可能エネルギーやEVなどの普及により、世界における石油需要の低迷や鈍化が起きた場合、それを輸送するタンカー需要も減少することになり、ユーロナブの収益性も低下する可能性が考えられる点で懸念点だと言えるでしょう。

これらの点を鑑みるとユーロナブの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。

ユーロナブの今後に対する期待度

以下はユーロナブの今後に対する期待度を示したものです。

ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。

ご自身が思うユーロナブの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。

ユーロナブの今後に対する期待度

財務状況

以下はユーロナブの財務状況などを示したものです。

営業利益

上記はユーロナブの営業利益を示したものです。

営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。

ユーロナブの場合、2021年に大きく減少していることがみて取れます。

EPS

上記はユーロナブのEPSを示したものです。

EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。

ユーロナブの場合、右肩上がりとはなっていません。

営業利益率

上記はユーロナブの営業利益率を示したものです。

営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。

ユーロナブの場合、2021年以外は大きく15%を超えていることが見て取れます。

自己資本比率

上記はユーロナブの自己資本比率を示したものです。

自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされるものです。

ユーロナブの場合、全体として30%を大きく上回っていることが見て取れます。

営業活動によるCF

上記はユーロナブの営業活動によるCFを示したものです。

営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。

ユーロナブの場合、2021年にはマイナスとなっていることが見て取れます。

配当性向

上記はユーロナブの配当性向を示したものです。

ユーロナブの場合、不安定な状態が続いています。

配当金

以下はユーロナブの直近の年間の配当金の推移を示したものです。

西暦配当金
20221.21$
20210.18$
20201.69$
20190.12$
20180.12$
20170.28$
20161.37$
20150.87$
参照:Euronav Dividend

コメント・考察

ユーロナブは直近の配当利回りが10%を超えるなど高配当株として人気な部分があります。

しかし、配当政策に関しては海運業でよくありがちな利益に応じて支払う配当スタイルであるため、今後もこのような高配当が続くとは期待しない方が良いでしょう。

実際にユーロナブは基本的に純利益の80%を配当政策として掲げているため、純利益が下がれば当然ながら配当金は下がり、利回りも低くなります。

また、収益も海運による運賃しかも石油の運搬であるため、経済の成長や石油の増産、減産、石油の価格に大きく影響を受け、収益が安定しないのは目に見えている部分があります。

加えて、直近では再生可能エネルギーや電気自動車の普及、中国の景気減速などにより、石油需要を鈍化させ、そのことによって石油運搬の需要も減る可能性が考えられます。

収益が自社だけではどうにもならない外部的な要因に左右される部分が強いため、コンスタントな増配や安定的な配当を求めるといった方には向かない配当株だと言えそうです。

ユーロナブはどこで買える?

以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でユーロナブの取り扱い有無を示したものです。

証券会社取扱有無
楽天
SBI
マネックス
DMM
PayPay
松井
野村
大和

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