今回は米国株の中でもブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)に関してです。(https://www.reynoldsamerican.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコとはどのような企業か?
- ブリテッシュ・アメリカン・タバコの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- ブリテッシュ・アメリカン・タバコの配当金は?
ブリティッシュ・アメリカン・タバコとは?
ブリティッシュ・アメリカン・タバコはイギリスを拠点に置くタバコメーカーです。
主に紙巻きタバコや加熱式タバコ、オーラルタバコ、ベイプ製品などを展開しています。
紙巻きタバコ製品では世界で200種類以上の銘柄を展開しており、主なブランドとしてはケントやラッキーストライク、ダンヒル、ポールモール、ヴォーグ、ロスマンズなどがあります。
次に加熱式タバコ製品では燃やすのではなく、電気によって加熱する製品で主にgloといったブランドを提供しています。
また、オーラルタバコ製品は口の中で使い、ニコチンパウチとも呼ばれる製品でスェーデン発のsnusやVELOといったブランドがあります。
そしてベイプ製品は電子タバコや電子液体などが含まれ、主にvuseといったブランドを展開しています。
2022年時点の収益で最も収益割合の多い地域は米国で約46%、次にヨーロッパで約23%となっています。
直近ではレイノルズ・アメリカンの買収などを行っています。
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競合企業
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの競合企業としてはマルボロなどのタバコブランドを展開しているフィリップモリス・インターナショナルやイギリスのタバコ会社であるインペリアル・ブランズがあります。
また、日本を拠点に置き、セブンスターなどのブランドを展開している日本たばこ産業やインドを拠点に置き、電子タバコなどを展開しているイトックスなどが挙げられます。
- フィリップモリス・インターナショナル
- インペリアル・ブランズ
- 日本たばこ産業
- イトックス
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの将来性
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。
まず、一つ目の理由としてはメンソールタバコの規制が米国で進んでいる点が挙げられます。
メンソールタバコは米国において特に若者やマイノリティ層に多く喫煙者が存在し、喫煙依存や健康被害の増大を促進させているとして批判が強まっています。
そのため、FDAはメンソールタバコや風味付きの葉巻などの販売を禁止する方針を打ち出しています。
しかし、この規制はブリティッシュ・アメリカン・タバコが傘下に置き、米国で最大のメンソールブランドであるニューポートを製造するレイノルズ・アメリカンに大きな影響を与える可能性が高いです。
このメンソールタバコの規制が進めばブリティッシュ・アメリカン・タバコの最も大きな収益市場である米国で、かつ同国で大きな収益を占めるメンソールタバコによる収益が途絶える可能性がある点で懸念点だと言えるでしょう。
もう一つの理由としては世界的に規制や健康意識の高まりから、タバコ市場の縮小圧力が強い点が挙げられます。
特に先進国地域ではタバコに関する広告や販売制限、パッケージの警告表示、ニコチン含有量の規制、税金引き上げといった様々な方法でタバコ市場への縮小圧力が高まっています。
加えて、健康意識やタバコによる病気やリスクへの認識の広まりから敬遠する社会的な傾向も強まっている部分があります。
もちろん、こういった部分から電子タバコや加熱式タバコなど新規の市場開拓を多くのタバコ事業者は行っていますがここに関しても規制圧力が強まっている上、これらの製品も市場が縮小傾向にある中競争の激化が進んでいます。
よってタバコ市場への縮小圧力は今後も続く可能性が高く、新規市場も競争や規制圧力が強まる中が厳しい状況が続くかと思われます。
これらの点を鑑みるとブリティッシュ・アメリカン・タバコの将来性としては不透明な部分があると言えるでしょう。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの今後に対する期待度
以下はブリティッシュ・アメリカン・タバコの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うブリティッシュ・アメリカン・タバコの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はブリティッシュ・アメリカン・タバコの財務状況などを示したものです。
営業利益

上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
ブリテッシュ・アメリカン・タバコの場合、全体として上昇傾向にあることが見て取れます。
EPS

上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの場合、2017年に大きく増加していることが見て取れます。
営業利益率
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上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの場合、全体として15%を大きく上回っていることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされています。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの場合、全体として30%を大きく上回っていることが見て取れます。
営業活動によるCF

上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの場合、全体として増加傾向にあることが見て取れます。
配当性向
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上記はブリティッシュ・アメリカン・タバコの配当性向を示したものです。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの場合、全体として縮小していることが見て取れます。
配当金
以下はブリティッシュ・アメリカン・タバコの直近10年の年間の配当金の推移を示したものです。
西暦 | 配当金 |
2022 | 2.65$ |
2021 | 2.93$ |
2020 | 2.74$ |
2019 | 2.59$ |
2018 | 2.54$ |
2017 | 2.89$ |
2016 | 4.36$ |
2015 | 4.55$ |
2014 | 4.84$ |
2013 | 4.34$ |
コメント・考察
ブリティッシュ・アメリカン・タバコは直近では9%近くの高利回り、高配当の銘柄として高配当狙いの投資家たちからは人気な部分があります。
しかし、2017年以降株価は下落基調で2017年の60$前後から直近では30$前後まで下落しています。
高配当で株価も横ばいならまだ良いですが、利回り以上の下落、低迷をしていては元も子もないと言えるでしょう。
ただこの下落に関しては電子タバコやメンソールタバコの規制など主要市場の米国での規制が度々持ち上げられていることが主な要因であることは明白と言えるでしょう。
一方でタバコ産業はロビー活動が盛んな業界でもあるため、米国でのロビー活動次第では規制を撤回させたり、規制の骨抜き化を行ったりして規制を回避していく可能性はあります。
しかし、ロビー活動に関してはブラックボックス感の強い部分であり、今後の動向がどうなるかは掴みにくい部分があるといえるでしょう。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコはどこで買える?
以下はブリティッシュ・アメリカン・タバコの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
松井 | 有 |
DMM | 無 |
PayPay | 無 |
大和 | 有 |
野村 | 有 |
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