今回は米国株の中でもインテュイティブ・サージカル(ISRG)に関するものとなっています。(https://www.intuitive.com/en-us)
本記事はこのような疑問に答えます。
- インテュイティブ・サージカルとはどのような企業か?
- インテュイティブ・サージカルの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- インテュイティブ・サージカルの配当金は?
インテュイティブ・サージカル(ISRG)とは?
インテュイティブ・サージカルは、医療機器システムなどを展開している企業です。
主な製品としてはダヴィンチ手術システムとイオン内膜システムなどを展開しています。
ダヴィンチ手術システムは外科手術用のロボットシステムで外科手術を行う際にロボットアームを使用して外科手術の支援を行うことが可能です。
主にダヴィンチ手術システムは外科医がハンドルなどで手術用具を操作するためのコンソールや内視鏡や手術器具を保持できる最大4つの手術アーム、高解像度で内視鏡の位置をずらさずに拡大できる3DHDビジョンシステム。
ダヴィンチロボットアームがドッキングしたまま患者の手術台の位置を動かせる統合モーションなどのコンポーネントで構成されています。
一方でイオン内膜システムは超薄膜型、超操縦性カテーテルを備えており、低侵襲の肺における手術や診断、内腔処置に使用できるシステムです。
また、従来の手術器具よりも精密な動きを可能なハサミや電気メスなどダヴィンチ手術システムのロボットアームに取り付け可能なダヴィンチインスツルメンツやオペレーターが正確にホッチキスを発射して配置できるダヴィンチステーブル。
血管のシーリングを完全に制御することを可能にするダヴィンチエナジー、そして滅菌ドレープやカメラヘッドなどのアクセサリーやトレーニング製品、デジタルソリューションなども展開しています。
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競合企業
インテュイティブ・サージカルの競合企業としては医療機器の開発や手術用のロボット技術分野へも進出しているメドトロニックやジョンソンエンドジョンソンとアルファベットが共同で設立し、手術用ロボットを開発するバーブ・サージカルがあります。
また、手術システムなどを開発しているAsensusSurgicalや医療機器を開発しているストライカー・コーポレーションなどが挙げられます。
- メドトロニック
- バーブ・サージカル
- AsensusSurgical
- ストライカー・コーポレーション
インテュイティブ・サージカルの将来性
インテュイティブ・サージカルの将来性としては期待できる部分あると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては今後もダヴィンチ手術システムのようなロボットアームシステムの病院での導入が進んでいく可能性は高い点が挙げられます。
例えば、ダヴィンチ手術システムのようなロボットアームシステムを活用することで手ブレの軽減や手の届きにくい箇所でも使いやすく、自動補正なども備わっているため、人間のみで行うよりも高い制御性と精度で手術を行うことができます。
また、より低侵襲で効率的な手術を行うことが可能で手術時間の削減にも繋がります。
そのため、より低侵襲で回復の速いロボットアームシステムの活用を求める患者やより高度な手術が行え、時間の削減にもなる利点から活用を求める外科医双方からの需要がありダヴィン手術システムのようなロボットアームシステムの需要は増していく可能性は高いと言えるでしょう。
もう一つの理由としてはダヴィンチ手術システムに関連する製品における継続的な収益が見込める点が挙げられます。
例えば、ダヴィンチ手術システムに関連する製品は期限切れや摩耗によって定期的に交換する必要があり、機器の数や種類にもよるますが、外科手術ごとに600ドルから3500ドルほどの機器やアクセサリー収益を得ることができるとされています。
そのため、現在ダヴィンチ手術システムは外科手術を支援するロボットアームシステムにおいて先駆的な地位を築いており、導入が進むにつれて外科手術ごとにかかる機器やアクセサリーといった継続的な収益を生み出す収益も拡大していくことが期待できるのではないでしょうか。
これらの点を鑑みるとインテュイティブ・サージカルの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
インテュイティブ・サージルカルの今後に対する期待度
以下はインテュイティブ・サージカルの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うインテュイティブ・サージカルの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はインテュイティブ・サージカルの決算や財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はインテュイティブ・サージカルの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
インテュイティブ・サージカルの場合、やや増加傾向にあることが見て取れます。
EPS
上記はインテュイティブ・サージカルのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
インテュイティブ・サージカルの場合、右肩上がりとはなっていません。
営業利益率
上記はインテュイティブ・サージカルの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされるものです。
インテュイティブ・サージカルの場合、全体として15%を大きく上回っていることが見て取れます。
自己資本比率
上記はインテュイティブ・サージカルの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率はおおよそ企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされています。
インテュイティブ・サージカルの場合、全体として80%以上で推移していることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はインテュイティブ・サージカルの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
インテュイティブ・サージカルの場合、おおよそ横ばいであることが見て取れます。
事業別収益
以下はインテュイティブ・サージカルの事業別収益を示したものです。
収益(百万$) | 2022 | 2021 | 2020 |
製品 | 5198 | 4793.9 | 3634.6 |
サービス | 1024.2 | 916.2 | 723.8 |
合計 | 6222.2 | 5710.1 | 4358.4 |
配当金
現時点でインテュイティブ・サージカルは配当金を出していません。
インテュイティブ・サージカルが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
インテュイティブ・サージカルはダヴィンチ手術システムで有名な企業ですが、収益としてはダヴィンチ手術システム本体の販売よりもその後の継続的な付属製品の交換やサービスの方が重要な収益となっています。
実際にインテュイティブ・サージカルの2022年の約51億ドルの総製品収入のうちダヴィンチ手術システムの方は約16億8000万ドルほどですが、付属製品やアクセサリーの収益は約35億ドルとされています。
そのため、継続的な収益を生み出すためにいかに病院などにダヴィンチ手術システムをスムーズに展開していき、顧客との供給関係を固められるかが重要な部分になってくるかと思われます。
一方でGoogleとジョンソンエンドジョンソンの共同企業などロボットアームシステムへの大企業などの参入が増えています。
その中でロボットアームシステムでの先駆的な地位を活かしていかに継続的な収益を産む地盤となるダヴィンチ手術システムを先手でより顧客に広げ、供給地盤を固められるかが今後の鍵を握ってくると言えるのではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でインテュイティブ・サージカルの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 有 |
野村 | 有 |
大和 | 有 |
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