今回は米国株の中でもモンゴDB(MDB)に関するものとなっています。(https://www.mongodb.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- モンゴDBとはどのような企業か?
- モンンDBの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- モンゴDBの配当金は?
モンゴDBとは?
モンゴDBは、開発者データプラットフォームを提供している企業です。
特に大量の非構造化データやリアルタイムのデータ処理に適し、データのスケーラビリティや柔軟性に焦点を当てたデータベースソリューションを提供しています。
主なソリューションとしては、ホスト型マルチクラウドサービスとしてのデータベース(DBaaS)のMongoDBアトラスやクラウドやオンプレミス、ハイブリッドで使用できる企業向けの自己管理型の商用データベースであるMongoDBエンタープライズアドバンストを提供しています。
MongoDBアトラスは、自動化されたプロビジョニングや修復、包括的なシステム監視、管理されたバックアップと復元、デフォルトのセキュリティ及び運用の複雑さを軽減し、アプリケーションの回復力を高めるその他機能を提供しています。
主にMongoDBアトラスは、主要な3つのクラウド、AWSやAzure、Googleクラウドで利用することができます。
一方でMongoDBエンタープライズアドバンストは、プラットフォームへの商用ライセンスとMongoDBデータベースサーバーとエンタープライズ管理機能、分析統合といったサブスクパッケージを提供しています。
MongoDBデータベースサーバーはデータを保存、整理、処理し、データのアクセスと変更を容易にし、高度なセキュリティ機能や監査機能、エンタープライズ標準の認証や承認、暗号化されたメモリ内ストレージエンジンを提供しています。
エンタープライズ管理機能では高度な管理ツールを提供し、分析統合では既存の分析ツールやビジネスインテリジェンスで分析できるようにするためにプラットフォーム上のアプリケーションデータの統合を提供しています。
その他にはプロフェッショナルサービスや無料枠の無料サービスなども提供しています。
2023年1月時点で100カ国以上で40800の顧客を抱えており、主な収益はサブスクリプションからとなっています。
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競合企業
モンゴDBの競合企業としては、リレーショナルデータベース管理システムのオラクルデータベースなどを提供しているオラクルやデータベースソフトウェア製品を提供しているIBMがあります。
また、NoSQLクラウドデータベースを展開しているカウチベースやAzureCosmosDBなども展開しているマイクロソフトなどが挙げられます。
- オラクル
- IBM
- カウチベース
- マイクロソフト
モンゴDBの将来性
モンゴDBの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては今後もデータモデルの変更が増していく可能性が高い点が挙げられます。
そもそもデータモデルとはデータベースシステムやアプリケーションにおけるデータの構造や関係を表現する方法ですが、ビジネスの変化や新しいデータソースの追加によってデータの一貫性が保たれるために度々データモデルの変更が行われます。
今後もAIやIoT、自動運転などのセンサーデータ、ビックデータの解析などの発達により、ますます新しいデータ形式やデータソースの増加により、データモデルの形式の変更が求められる可能性が高まっていくことが考えられます。
そんな中でモンゴDBのソリューションでは従来のような事前にデータをあらかじめ定義するのではなく、データの構造や形式を事前に定義する必要のないスキーマレスなデータベースを提供しています。
そのため、従来のデータベースシステムよりもデータモデルの変更がしやすく、柔軟性、拡張性の高く、今後のデータモデルの変更が増す可能性の高い環境下では利点だと言えるのではないでしょうか。
もう一つの理由としては、MongoDBアトラスがFedRAMPModerateAuthorizedを取得した点が挙げられます。
FedRAMPは米国政府がクラウドサービスプロバイダーに対してセキュリティ評価と認可を行うプログラムで満たすためには非常に厳格な要件を満たす必要があります。
その中でもMongoDBアトラスは3つのセキュリティ認可レベルの中程度に適合しています。
この認定によって政府関係市場へのアクセスが可能となる上、顧客に対するセキュリティ面での信頼性も高まる点で競合に対する差別化が期待できるのではないでしょうか。
これらの点を鑑みるとモンゴDBの将来性としては期待できる部分はあるかと思われます。
モンゴDBの今後に対する期待度
以下はモンゴDBの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うモンゴDBの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はモンゴDBの財務状況などを示したものです。
営業利益
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上記はモンゴDBの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
モンゴDBの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
EPS

上記はモンゴDBのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
モンゴDBの場合、2022年にはプラスに転換していることが見て取れます。
営業利益率
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上記はモンゴDBの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
モンゴDBの場合、やや縮小傾向にあるものの、全体としてはマイナスで推移していることが見て取れます。
自己資本比率
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上記はモンゴDBの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上が目安とされています。
モンゴDBの場合、2022年以降改善はしていますが30%は下回っていることが見て取れます。
営業活動によるCF
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上記はモンゴDBの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
モンゴDBの場合、2022年以外は全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
事業別収益
以下はモンゴDBの事業別収益を示したものです。
収益(千$) | 2023 | 2022 |
サブスク | 1235122 | 842047 |
サービス | 48918 | 17183 |
合計 | 1284040 | 873782 |
配当金
現時点でモンゴDBは配当金を出していません。
現状、モンゴDBが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
モンゴDBは主にMongoDBアトラスとMongoDBエンタープライズアドバンストの主に2つのソリューションを提供していますが、伸びを主に牽引しているのはMongoDBアトラスの方です。
実際に収益割合としてはMongoDBアトラスは2022年時点で収益の56%、2023年時点で63%を占めているのに対してMongoDBエンタープライズアドバンストは2022年時点で35%、2023年時点で29%となっています。
MongoDBエンタープライズが収益割合として縮小し、MongoDBアトラスの方が収益の割合の比重として大きくなってることからも見てとれるでしょう。
ちなみにMongoDBアトラスは主に使用量に基づいた後払いのサブスクで料金が決定されています。
そのため、今後企業でのAIの開発や導入が進んだ場合、大量のデータを必要とするAIでは柔軟性の高いデータプラットフォームの必要性が増し、利用料が増えることで新規だけでなく既存顧客からのサブスク料金収益の更なる増加が期待できるのではないでしょうか。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でモンゴDBの取扱有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 有 |
松井 | 有 |
PayPay | 無 |
大和 | 有 |
野村 | 無 |
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