今回は米国株の中でもサムサラ(IOT)に関するものとなっています。(https://www.samsara.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- サムサラとはどのような企業か?
- サムサラの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- サムサラの配当金は?
サムサラとは?
サムサラは、企業の効率化に関わるハードウェアやソフトウェアソリューションを展開している企業です。
主なソリューションとしては、顧客の物理的な業務を1つのプラットフォーム上でリアルタイムに視覚化できるConnectedOprationsCloudを提供しています。
ConnectedOprationsCloudはデータプラットフォームとアプリケーションで構成されており、データプラットフォームではサムサラが提供するIoTデバイスやサードパーティシステムからデータを取り込み、集約、強化、アプリケーションによってそのデータを活用できるようにしています。
具体的にはデータプラットフォームではビデオ映像や人物と動作の検出、GPS位置情報、エネルギー消費、資産利用状況、コンプライアンスログ、加速度計などのデータを収集し、サムサラのAIを強化し、効率化するための洞察などを提供します。
一方でアプリケーションでは主に企業が運用する車両向けのアプリケーション、例えばドライバーの高リスク行動や事故の検出、事故によりドライバーが不正な損害賠償を受けることを防ぐ、ビデオ記録の保存といったビデオベースの安全性。
また、車両のGPS追跡や燃料効率管理、ルーティングと配車、電気自動車の使用と充電計画、予防、保守といった車両の効率管理を提供する車両テレマティクス。
ドライバーが今後の仕事を確認、電子書面を取得、リアルタイムメッセージ交換といったものができ、コンプライアンス強化やドライバーの生産性の向上ができるアプリやドライバーのワークフローといったものを提供。
車両向けアプリケーション以外では発電機やコンプレッサといったものが電力が供給されているものとされていないものの可視化や管理の提供、重機の稼働効率の向上、AI検出などを活用し、現場の従業員の危険監視や非効率性の特定などができるサイトの可視性を提供しています。
主な収益はConnectedOprationsCloudのサブスクサービスからとなっています。
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競合企業
サムサラの競合企業としては、人工知能技術などを活用して車両管理やドライバーの安全性などに関わるソリューションを提供しているLytxや車両管理システムを提供しているSmartDriveがあります。
また、トラックや運送車両のマネジメントに特化した統合システムなどを提供しているOmnitracsや衛星ネットワークやデータ管理プラットフォームなどを組み合わせてIoTソリューションを提供しているオーブコムなどが挙げられます。
- Lytx
- SmartDrive
- Omnitracs
- オーブコム
サムサラの将来性
サムサラの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
まず、一つ目の理由としては今後ますます機器や車両などをコンピュータネットワークに繋ぐコネクテッド技術の導入が期待される点が挙げられます。
例えば、企業にとってコネクテッド技術の導入による輸送などの物理的な運用業務のデジタル化は、効率化やコスト削減を進め、競合企業との差別化や従業員の安全性やコンプライアンスの向上のための急務な問題となっています。
その中でサムサラは、ConnectedOprationsCloudを提供することで実際に大手の建設資材プロバイダーは2022年に年間180万ドルの削減の達成、大手油田サービスプロバイダーでは事故コストの86%を削減、労災補償コストの43%の削減を実現しています。
また、大手の廃棄物輸送会社ではスピード違反事件の58%の削減、保険料50万ドル削減達成、大都市政府にも提供し、車両の稼働ができないフリートのダウンタイムを28%を削減しています。
そのため、企業がコネクテッド技術の導入することが急務である中で実際に効率化やコスト削減、安全性の向上などに寄与しているサムサラのソリューションの需要が増加することは期待できると言えるのではないでしょうか。
もう一つの理由としては安定的な収益源の拡大が続いている点が挙げられます。
例えば、サムサラの収益の98%がサブスクからの収益となっていますが、現状ARR(年間継続収益)が5000ドルを超える顧客が19000ほど存在しています。
また、中でも重要となるARRが10万ドルを超える顧客は2021年1月時点では452、2022年1月時点では806、2023年1月時点では1237と順調に増加しています。
加えて、ARRの収益が1%を超える単一の顧客は存在せず、顕著な顧客集中は存在していません。
この安定的な収益を見込めるサブスクかつ大規模顧客の増加傾向、その上での顧客集中率の低さという収益源の安定的な拡大がみられる点で期待できる部分かと思われます。
これらの点を鑑みるとサムサラの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
サムサラの今後に対する期待度
以下はサムサラの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うサムサラの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はサムサラの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はサムサラの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
サムサラの場合、全体としてマイナスで推移していることが見て取れます。
EPS
上記はサムサラのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
サムサラの場合、マイナス幅が縮小していることが見て取れます。
営業利益率
上記はサムサラの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
サムサラの場合、全体としてマイナスの値で推移していますがマイナス幅は縮小していることが見て取れます。
自己資本比率
上記はサムサラの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
サムサラの場合、2022年以降は30%を大きく超えるプラスへと転じていることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はサムサラの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
サムサラの場合、全体としてマイナスで推移していますが、マイナス幅は縮小していることが見て取れます。
配当金
現時点でサムサラは配当金を出していません。
現状、サムサラが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
サムサラは今までは商用車のフリート管理を主に展開していましたが、現在では建設現場のモニタリングであったり、セキュリティシステムの管理といったソリューションの展開を進めています。
これに関してサムサラのConnectedOprationsCloudのデータプラットフォームは2023年度には約6兆ものデータポイントを収集し、継続的にAIをそのデータを活用して機械学習を行わせてより強固な改善を提供。
この膨大な情報の収集と継続的なAI学習のプラットフォームが基盤にあるからこそ商用車のフリート管理だけでなく、他の業種や産業にも柔軟にソリューションを展開できる部分があり、今後もさらに他業種への展開もしやすくサブスク顧客のさらなる多様化が望めるのではないでしょうか。
また、サブスク顧客において収益の1%以上を占める顧客が依然としていないという顧客の分散を確保しつつ、10万ドル以上のARR顧客を順調に増加させている点で収益とキャッシュフローの安定性が現状サムサラの高く評価できる部分だと思われます。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でサムサラの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 取扱有無 |
楽天 | 有 |
SBI | 有 |
マネックス | 有 |
DMM | 無 |
PayPay | 無 |
松井 | 有 |
大和 | 有 |
野村 | 無 |
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