今回は米国株の中でもベリント・システムズ(VRNT)に関する内容となっています。(https://www.verint.com)
本記事はこのような疑問に答えます。
- ベリント・システムズとは？
- ベリント・システムズの将来性は？
- 取り扱っている証券会社や財務状況は？
- ベリント・システムズの配当金は？
ベリント・システムズとは？
ベリトン・システムズはAIを活用し、ワークフローの自動化によりキャパシティギャップを埋めることで従業員の最適化や顧客体験の向上に貢献するソリューションを提供している企業です。
ベリント・システムズが提供しているプラットフォームは下記の画像のような形となっており、顧客企業のエンタープライズエコシステムにシームレスに統合可能となっています。
Verint Systems Inc Annual Report
まず、プラットフォームにはエンゲージメントデータハブとベリントダヴィンチAI及び分析の2つがコアとなって存在します。
エンゲージメントデータハブでは音声やビデオ、ソーシャルコミュニケーションから集められたデータや複数の調査システムから集められたエクスペリエンスデータなどを統合、管理し、ベリントのアプリケーションで活用が可能です。
ベリントダヴィンチAI及び分析ではプラットフォーム全体に自然言語処理や機械学習、ディープラーニングを活用した人工知能を提供しています。
そして顧客にはデジタルファストエンゲージメントやワークフォースエンゲージメント、体験管理といった3つの分野にわたってアプリケーションを提供しています。
まず、デジタルファストエンゲージメントでは会話型AIのアシスタントを提供やデジタルチャネルでの会話型自動化など連絡単価の削減やセルフサービスを強化できるソリューションを提供しています。
次にワークフォースエンゲージメントではスケジューリングや顧客インタラクションなどから洞察を抽出して収益化への促進などを提供しています。
そして、体験管理では組織全体の顧客体験指標を理解し、顧客体験イニシアチブを特定して優先順位の策定やウェブやモバイル、アンケートなどのフィードバック全体の顧客データからの声を理解できるようにするなど顧客体験データの収集や分析に役立つソリューションを提供しています。
顧客には175カ国以上の約10000の組織が存在しています。
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競合企業
ベリント・システムズの競合企業としては、顧客体験ソフトウェアソリューションを提供しているAlvaria,IncやCRM、顧客管理ソリューションなどを展開しているセールスフォースなどが挙げられます。
加えて、エクスペリエンスデータを一元管理できるプラットフォームを展開しているクアルトリクス・インターナショナルやマイクロソフトなどといった企業があります。
- Alvaria,Inc
- セールスフォース
- クアルトリクス・インターナショナル
- マイクロソフト
ベリント・システムズの将来性
ベリント・システムズの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
理由としてはまず一つに顧客体験管理がますます複雑化していることが挙げられます。
例えば、現在は電話だけでなくメールやチャット、SNSなど顧客とのコミュニケーションチャネルが増加し、かつそれぞれのチャネルでの高いレベルでの顧客体験を維持することが求められるようになってきています。
その中でベリント・システムズは顧客体験管理に関して最新の自然言語処理や機械学習などを活用したAIの仮想アシスタントやチャットボットによって顧客体験を向上させつつ効率化を提供すること。
また、顧客の関心ごとや顧客の反応などに関する膨大な情報を一元的に管理でき、AIを活用してデータ分析や洞察の提供などを行うことができ、より効率的な顧客体験の向上を行うことができます。
そのため、今後もますます複雑化していくであろう顧客体験管理にAIによる効率化や自動化を提供しているベリント・システムズのソリューションの需要は増していく可能性は高いと言えるのではないでしょうか。
もう一つの理由としては、直接競合する企業はあまり多くない点が挙げられます。
例えば、マイクロソフトやセールスフォースは顧客関係管理に特化していたり、クアルトリクス・インターナショナルはアンケート調査中心であったりします。
また、業界でもセールスフォースは営業やマーケティングに特化、マイクロソフトはIT業界などに特化している部分があります。
対してベリント・システムズは金融や保険、公益事業者、コールセンターなどといった業界に展開され、顧客体験管理に特化しています。
そのため、競合との差別化も図られている点で利点だと言えるのではないでしょうか。
これらの点を踏まえるとベリント・システムズの将来性としては期待できる部分はあると言えるのではないでしょうか。
ベリント・システムズの今後に対する期待度
以下はベリント・システムズの今後に対する期待度を示したものです。
ちなみに期待度は高い順に5から1となっています。
ご自身が思うベリント・システムズの今後に対する期待度にぜひ投票してみてください。
財務状況
以下はベリント・システムズの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はベリント・システムズの営業利益を示したものです。
営業利益は基本的に企業が本業で得た利益を示したものです。
ベリント・システムズの場合、2021年を境に大きく減少していることが見て取れます。
EPS
上記はベリント・システムズのEPSを示したものです。
EPSは基本的に右肩上がりとなっているかが主な指標とされるものです。
ベリント・システムズの場合、右肩上がりとはなっていないことが見て取れます。
営業利益率
上記はベリント・システムズの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業の水準とされています。
ベリント・システムズの場合、全体として一桁台で推移していることが見て取れます。
自己資本比率
上記はベリント・システムズの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は基本的に企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
ベリント・システムズの場合、全体として30%以上で推移していることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はベリント・システムズの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは基本的に企業の手元現金の推移を示したものです。
ベリント・システムズの場合、2022年以降大きく減少していることが見て取れます。
事業別収益
以下はベリント・システムズの事業別収益を示したものです。
| 収益（千＄） | 2023 | 2022 | 2021 |
| クラウド収益 | 505593 | 388412 | 277411 |
| サポート収益 | 179944 | 244717 | 298213 |
| パーペチュアル収入 | 116611 | 138078 | 141840 |
| プロフェッショナル収益 | 100097 | 103302 | 112783 |
| 合計 | 902245 | 874509 | 830247 |
配当金
現時点でベリント・システムズは配当金を出していません。
ベリント・システムズが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
現在でもAIボットは人間と共に顧客対応などに活用されている部分がありますが、24時間対応が可能であることや自然言語処理や機械学習、音声認識技術の発達によりAIの精度の向上などより対応幅が増える可能性は高いです。
また、高インフレで従業員を増やしずらかったり、人手不足が深刻化している現状ではベリント・システムズが展開するようなAIボットやAIを活用し、自動化が促進できる顧客体験管理ソリューションの需要は高まるいっぽうだと言えるでしょう。
対して、2022年にベリント・システムズの営業利益が大きく下落していますが、これはセキュリティ分析ソフトウェアなどを提供するCognyteSoftwareをスピンオフ化したことによる可能性が高いかと思われます。
また、事業別収益としてもクラウド収益以外は全体として減少していますが、全体的な収益をクラウド収益への移行を進めており、トータルとしては2022年を上回る収益を出しているため、さほど問題となる部分ではなさそうです。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社の中でベリント・システムズの取り扱い有無を示したものです。
| 証券会社 | 取扱有無 |
| 楽天 | 無 |
| SBI | 有 |
| マネックス | 有 |
| DMM | 無 |
| PayPay | 無 |
| 松井 | 無 |
| 大和 | 有 |
| 野村 | 無 |
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