本記事は米国株の中でもルーシッド・グループ(LCID)に関する内容となっています。(https://www.lucidmotors.com)
本記事はこのような疑問に答えます
- ルーシッド・グループとはどのような企業か?
- ルーシッド・グループの将来性は?
- 取り扱っている証券会社や財務状況は?
- ルーシッド・グループの配当金は?
ルーシッド・グループとは?
ルーシッド・グループは、電気自動車を展開している企業です。
ルーシッド・グループの主力電気自動車はセダンタイプの電気自動車、LucidAirがあります。
このLucidAirは1回の充電で500マイル以上の航続距離を誇り、米国のアリゾナ州カサ・グランデにある電気自動車製造施設、AMP1で製造されています。
また、SUVタイプの電気自動車、ProjectGravityを2024年に生産開始を予定しています。
現在の生産能力は年間3万4000台で今後アリゾナでの2023年の末までにLucidAirとProjectGravityの生産能力を9万台に拡張する予定。
2021年12月時点で北米で20の小売スタジオとサービスセンターを開設し、小売販売ネットワークやオンラインで販売することで従来のアウトソージングのディーラーではなく販売を垂直統合することで品質を重視。
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競合企業
ルーシッド・グループの競合企業としては、電気自動車やパワーウォールなどの家庭用蓄電池を展開しているテスラやガソリン車に加えて電気自動車のラインナップを増加させているゼネラルモーターズがあります。
また、電気自動車や電気フォークリフト、電気バスなどを展開しているBYDや電気自動車を展開している日産などが挙げられます。
- テスラ
- ゼネラルモーターズ
- BYD
- 日産
ルーシッド・グループの将来性
ルーシッド・グループの将来性としては、不安定な部分があるかと思われます。
一つ目の理由としては、現状ルーシッド・グループの生産能力はまだまだ低い点です。
例えば、ルーシッド・グループの現状の生産能力は3万4000台で今後9万台まで拡張される予定ですが、一方で競合のテスラは生産能力が200万台、GEは北米でのEVの生産能力が100万台になる見通しです。
競合との生産能力を比較すると見通しを含めてもルーシッド・グループの生産能力の低さが際立ちます。
この点でルーシッド・グループがテスラなどの競合と渡り合えるほどの生産能力があるのか現状疑問の余地が残ります。
2つ目の理由としては、高級車市場でのブランド確立が定かでは無い点です。
ルーシッド・グループは、今後電気自動車の中で高級車市場での顧客基盤を確立することを目指しています。
確かに今後電気自動車の中で高級車としてのブランドを確立できれば、現状テスラなどが電気自動車の値下げを行なっているような価格競争から逸れることができるでしょう。
しかし、仮に高級車市場でのブランド確立ができなければ、テスラなどの圧倒的な生産能力を誇る競合企業との価格競争に巻き込まれて現状では太刀打ちできない可能性が高いです。
これらの点を踏まえるとルーシッド・グループの今後としては不透明な部分が多いと言えるのでは無いでしょうか。
財務状況
以下はルーシッド・グループの財務状況などを示したものです。
営業利益
上記はルーシッド・グループの営業利益を示したものです。
営業利益は企業の本業の利益を示したものです。
ルーシッド・グループの場合、マイナスが拡大していることが見て取れます。
EPS
上記はルーシッド・グループのEPSを示したものです。
EPSはおおよそ右肩上がりとなっているかが主な指標となるものです。
営業利益率
上記はルーシッド・グループの営業利益率を示したものです。
営業利益率は基本的に10%〜15%以上が優良な企業水準とされています。
ルーシッドグループの場合、全体として大きくマイナスの値となっていることが見て取れます。
自己資本比率
上記はルーシッドグループの自己資本比率を示したものです。
自己資本比率は企業の安定性を示すもので30%以上がおおよその目安とされています。
ルーシッドグループの場合、2020年から2021年には大きく減少していますが、30%以上はキープしていることが見て取れます。
営業活動によるCF
上記はルーシッド・グループの営業活動によるCFを示したものです。
営業活動によるCFは企業の手元現金の推移を示したものです。
ルーシッド・グループに関してはマイナスが全体として拡大傾向にあることが見て取れます。
配当金
現在ルーシッド・グループは配当金を出していません。
現状ルーシッド・グループが配当金を出すのはまだ先となりそうです。
コメント・考察
ルーシッド・グループの財務状況は、よく電気自動車で話題に上るテスラとは正直真逆の状態です。
テスラは、すでに営業利益はプラスに転換させており、営業活動によるCFもプラスで現金の増加となっています。
それに対してルーシッドグループは営業利益はマイナス、営業活動によるCFはマイナスで本業を行えば行うほど現金が出ていく状況が続いています。
つまり、競合企業が電気自動車で着々と利益を上げ、黒字化を進めている中でルーシッド・グループは依然として赤字が続いています。
ただ、今後ルーシッド・グループが目指しているように高級車市場でのブランドの確立を果たせれば、他の電気自動車との差別化が行うことができ、利益率を高めることはできるでしょう。
しかし、現状ルーシッド・グループが年次報告書でも述べている通り、ルーシッド・グループには依然として電気自動車の大量生産の経験がありません。
この点で、今後ルーシッド・グループが無事に大量生産を行えるのか、また電気自動車の中での高級車としてのブランドを確立できるのかがルーシッド・グループの今後の鍵を握る部分なのではないかと思われます。
取り扱っている証券会社
以下は米国株を取り扱っている主な日本の証券会社のなかでルーシッド・グループの取り扱い有無を示したものです。
証券会社 | 楽天 | sbi | マネックス | DMM | PayPay | 松井 | 野村 | 大和 |
取扱有無 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 有 | 無 | 有 |
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